ドローンやロボットによる点検・調査など、プラントやインフラ設備に向けたさまざまなロボット・ソリューションを提供するiROBOTICS(アイ・ロボティクス)は、同社が運営する研究施設「ドローンフィールドKAWACHI」において、2023年4月21日にドローンポート説明会を開催した。

 今回の協力・出展企業は3社。合同会社SORABOTは無人ドローンシステム「DroneNest」、株式会社WINGGATEは全自動防災ドローン「Atlas Nest」、株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマークは遠隔操作ドローンポート「Skydio Dock」を出展し、各社が順次デモンストレーションを行った。

 当日は80名以上が参加した。研究施設という開催場所の制約上、撮影した画像や動画のSNS投稿はNGとされたが、午前の部が開始して早々、参加者からは実運用を想定した質問が相次ぎ、日本国内にも感度の高い潜在ユーザーがすでに数多く存在することを印象づけた。本稿は当日の様子をレポートする。

注目のドローンポート3機種が集結

 最初に、開会式でアイ・ロボティクス代表取締役社長の安藤嘉康氏が挨拶した。ドローンが秘める可能性は、中継となるドローンポートの活用によって、さらに大きく広がるという。

 安藤氏は、「ドローンポートのデモをご覧いただいた上で、こんなことに使えるんじゃないか、あんなことにも使えるんじゃないかと、ぜひ皆さんとコミュニケーションを取りながら、世の中をよく変えていく方法について、協議しながら進めていけるよう、我々もご協力させていただきたい」と開催趣旨を説明した。

アイ・ロボティクス代表取締役社⻑の安藤嘉康氏。
本イベントを企画したアイ・ロボティクスの我田友史氏。

 開会式後はすぐデモンストレーションに移り、3機種が順次、第1回目のデモを披露した。まずは、利根川沿いの河川敷で、WINGGATEが日本国内代理店をつとめるラトビア製の全自動防災ドローン「Atlas Nest」。

「Atlas Nest」。ドローンがミッションを終えてポートに戻ってきたところ。

 次に体育館で、ジャパン・インフラ・ウェイマーク(以下、JIW)が取り扱う、米国Skydio社製の自律飛行型ドローンSkydio 2+対応の屋内用遠隔操作ドローンポート「Skydio Dock」。

「Skydio Dock」。Skydio2+がポートから離陸して飛行中、ポートが閉まったところ。

 続いて、校舎裏側の元テニスコートで、SORABOTが輸入提供している、さまざまなドローンメーカーの機体に対応できる無人ドローンシステム「DroneNest」。

「DroneNest」。ドローン離陸前、ポートが閉じたまま飛行準備をするところ。

 午前中に行われた第1回目のデモンストレーションは、3社合計で約2時間。参加者らは、各ポートの説明とデモの後、一同で次のポートに移動したが、途中で参加人数が減ることもなく、各々が想定用途ありきで、各ポートや対応ドローン機種の特徴を捉える姿が見られた。