防水ドローンのパイオニアであるSwellProは、2021年12月より販売を開始した最新防水ドローン「Splash Drone 4」を展示した。

IP67海水防水プルーフボディ、IP66防水リモートコントローラーはスマートフォンなどのデバイスに接続可能。最大飛行距離5km、防水コーティングされた740kvモーターのパワーが魅力。

 SwellPro Japanは、中国の深センに本社を持つ完全防水ドローンメーカーSwellProの日本総代理店だ。8年ほど前から日本の法規制などを視野に、ロケーション担当として開発にも携わっている。

 展示していたのは、海外仕様の5.8GHz帯データ転送CHを日本用2.4GHzに改良、技術適合認証マークを取得した日本市場向けの「Splash Drone 4」だ。

 Splash Drone 4の最大の特長は、高い防水技術によるIP67規格の防水ボディだ。雨でも雪でも海でも川でもいつでもどこでもフライトが可能。水面上での離着陸に加え、裏返しになった場合でも、自動で体勢を立て直し、再飛行することができる。防水コーティングされた強力な740kv(キロボルト)モーター、最高時速72km/h、最大抵抗風速20m/sというパワーも魅力。同社の門脇代表は「風速20m/sにも耐え、小さな台風やどんなスコールでも飛行が可能」だという。

水面で機体が裏返しになっても自動で元に戻り、そのままテイクオフが可能。

 代表は続けて、「防水性もひとつの特長であるが、浮力にも拘っている。万が一、ドローンが水没しても回収できれば、マイクロSDを取り出すことや修理できることもある。しかし、沈んでしまうと海中のゴミとなり、沈んだドローンが何千台、何万台と増えていく。環境的にもユーザー的にも機体が回収できるのはメリット。浮くということが重要」だと話す。Splash Drone 4の機体は、滝壺や濁流に飲み込まれても浮き上がるフローティングデザイン。一般的に防水ドローンは浮くためにフローターを付ける場合が多いが、どうしても風の抵抗を受け、強風での飛行が難しくなる。機体が浮くSplash Drone 4は風の抵抗を受けにくい。「浮力」が強みになっている。

 また、3軸ジンバル4Kカメラなどモジュール式の多機能ペイロードオプションにより、現場のさまざまな要求に対応する。

撮影用の防水3軸ジンバル4Kカメラ(GC3-S)。
ボートは浮くためではなく船のように水上で航行するためのオプション。滑らかな水中ショットが可能。
左がフィッシング用防水ペイロードリリース(PL1-S)、中央がリモート魚群探知機、右は撮影用2軸ジンバルローライトカメラ(GC2-S)。
完全防水のサーモグラフィカメラも搭載が可能。

 当初はマリンスポーツなどのマーケットを想定していたが、雨天でのニーズが高いという。雨の日のインフラ点検や鯨の生態調査を行う大学の研究所など、想定していたユーザー以外にも利用が広がっており、防水ドローンの有用性がさまざまなシーンで求められている。