2024年12月5日、マゼックスは、農業用ドローン飛助シリーズの新型機「飛助15」の販売を開始したことを発表した。

 前モデルの飛助DXからタンク容量は9Lから15Lに増量し、専用アプリケーションによる完全自動飛行機能も標準装備となった。飛助シリーズの特徴である飛行安定性や扱いやすい操作性に加え、防水機能を備え、スマートバッテリーにも対応している。

写真:機体外観。黄色いボディのクワッドコプター
「飛助15」

 オプションの粒剤散布装置の有無により「アドバンス」「プロ」の2グレードを揃えている。

商品名飛助15 アドバンス
商品価格:125万円(メーカー希望小売価格、税抜)
飛助15 プロ(粒剤散布装置あり)
商品価格:150万円(メーカー希望小売価格、税抜)
商品構成機体本体、リモートID、高度・障害物レーダー、カメラ、送信機、粒剤散布装置(プロのみ)

 タンク容量を15Lに増量したことで、果樹・野菜といった大量散布が必要な作物にも効率的に薬剤を散布。タンクや機体の構造を見直し、脱着も容易に行える。

 作業時間は10aあたり1分。1つのバッテリーで合計1.5haを散布可能。散布幅は従来の1.5倍に広がり、現行モデルDX23では3往復必要な圃場を、2往復で散布できる。

写真:機体上部からタンクを出す(入れる)様子
大容量タンク

 Android OS搭載のタッチ操作パネルで完全自動飛行が可能。アプリ上に表示される地図で散布エリアを指定することで、飛行経路を自動算出する。エリア内に障害物が存在する場合は、あらかじめ範囲を指定して障害物を回避した飛行経路を作成することができる。アナログスティックや各種物理スイッチの操作性は従来モデルと同様。

写真:スマート送信機、画面に表示された散布エリア
スマート送信機

 機体内部基盤を保護するキャノピーの素材を見直し耐久性を向上。経年劣化によるヒビ割れも軽減する。タンクやバッテリーの脱着などのユーザビリティを考慮し、より使いやすい機体になった。タンク容量が増加した分、重量も上がっているが、モーター出力を強化することで安定飛行を実現している。

 シリーズ初の防水対応で、機体に付着した薬剤を水で洗い流すことができ、使用後の手入れ・メンテナンスも容易に行える。

写真:機体外観(正面)
「飛助15」(正面)
写真:機体外観(アーム折り畳み時)
「飛助15」(折り畳み時)

 スマートバッテリーに対応。バランスケーブル不要で、ケーブル1本の接続で使用できる。充電器に接続せずにバッテリー残量を確認可能。

 粒剤散布装置は、シャッター手前でかくはん棒が回転することで詰まりが発生しにくい構造となっている。複数アタッチメントとシャッター開度調整で、より多くの粒剤・肥料散布に対応する。

写真:スマートバッテリーを片手で持つ様子
スマートバッテリー
写真:粒剤散布装置の外観
粒剤散布装置
「飛助15」紹介動画(マゼックスYouTubeチャンネル)


▼マゼックス「飛助15」
https://mazex.jp/product/tobisuke15/