2024年11月8日、HarvestX社は、イチゴの自動栽培ソリューション「HarvestX」の製品開発を完了したことを発表した。商業利用第一号として、菓子製造会社の春華堂(静岡県浜松市)への導入が決定した。
HarvestX社は今後、2024年5月に開設したパイロットプラント「浜松ファーム」を足掛かりに、イチゴの生産に課題をもつ植物工場事業会社や、新たにイチゴ植物工場の運営を検討する企業に訴求し、本格的な販売拡大を進めるとしている。
イチゴ自動栽培ソリューション「HarvestX」
HarvestXは、植物工場でのイチゴの生産過程において「植物の管理」「授粉」の自動化を行い安定生産を実現するイチゴ自動栽培ソリューション。2025年には「収穫」の機能追加を予定している。独自開発により最適化したロボット・栽培ラック・栽培レシピの組み合わせとAIによる授粉・モニタリング自動化で、安定生産と生産コストの削減を実現し、持続可能な生産システムとして世界規模での展開を目指す。
授粉ロボット「XV3」
授粉ロボット「XV3」は、イチゴ自動栽培ソリューションの中心となるロボット。ロボティクスによる高精度な授粉とセンシング技術による環境制御により、どのような地域・環境でもイチゴ生産が可能となる。
ロボットは、植物工場内を自動走行する「XV3 Cart」と、データ収集用のセンサーや作業用ロボットアームを搭載した「XV3 Unit」の2つで構成され、ニーズに合わせて容易に機能拡張・変更ができる。また、イチゴ以外の果菜類への応用を想定し、将来的な機能のアップデートに対応している。ハードウェアを大規模に変えることなく植物工場内のロボットを進化させて自動化を進めることが可能だ。