2023年10月18日、フジテックは、業務の省人化とロボット連携技術の追求を目的に、滋賀県彦根市の本社と兵庫県豊岡市の拠点でロボットによる自動配送を開始したことを発表した。ロボットがエレベータを使い、自律的に階層の異なるフロアへ移動・走行して、オフィスの書類集配や工場の部品運搬を行う。

 社会的なロボット活用が本格化するなか、配送や警備分野ではサービス拡大に向け、建物内での自由な移動を実現するエレベータとの連携に期待が寄せられている。同社はロボットの階層移動を支援するエレベータの連携技術を開発し、これまで複数の施設に提供してきた。この技術を自社の業務改善に展開する。

 定型業務をロボットが代行することで省人化が期待できるほか、フジテックの事例を通じて、導入を検討するビルオーナーはその実用性を確認することができる。

 同社は運用実績を蓄積することで、同分野におけるニーズの発見や技術のブラッシュアップに取り組むとしている。

運用事例

本社、エレベータ開発・生産拠点 ビッグウィング(滋賀県彦根市)

用途オフィス内の書類集配
運用開始2023年9月
導入台数1台
使用ロボットZMP社製「DeliRo(デリロ)」
ロボット運用システムZMP社製「ROBO-HI(ロボハイ)」
通信形式クラウド連携方式(RFA規格対応)

エスカレータ開発・生産拠点 ビッグステップ(兵庫県豊岡市)

用途工場内の部品運搬
運用開始2023年8月
導入台数1台
使用ロボットZMP社製「CarriRo(キャリロ)」
ロボット運用システムZMP社製「ROBO-HI(ロボハイ)」
通信形式クラウド連携方式(RFA規格対応)

※ロボットフレンドリーな社会の実現に向け、エレベータとロボットの連携を簡便に行うためにロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が発行する共通規格

イメージ動画「ロボットがエレベータに乗って荷物をお届け!フジテックのロボット導入事例」