2024年4月22日から25日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催された世界最大級の無人機の展示会「XPONENTIAL」で、ブラウン大学発で現在はロサンゼルスに本拠地を置くA2Z Drone Deliveryは、VTOL型の長距離物流ドローン「RDSX PELICAN」とヘキサコプター型の物流ドローン「RDST LONGTAIL」の2種と、あらゆるドローンに搭載可能なウィンチシステム「RDS2」を展示した。

ヘキサコプター型の物流ドローン「RDST LONGTAIL
VTOL型の長距離物流ドローン「RDSX PELICAN
ウィンチシステム「RDS2

 担当者は、「いずれもすでに販売中。主な顧客は米国だが、シンガポール、ヨーロッパ、ブラジル、中国と世界中に広がっている。日本企業への販売実績はまだないが、日本の港と仕事をしたいと話す顧客もいる」と話し、日本市場進出にも意欲的な様子を見せた。

 用途も広がりを見せている。シンガポールでは入港時に船の燃料をボトルに入れて提出する義務があるため、従来は小型ボートで回収を行っていたが、現在ではこの業務を担う組織が同社のウィンチシステムを導入し、ドローンで回収するようになったという。

ウィンチシステム「RDS2」のデモ

 また物流ドローン「RDST LONGTAIL」は、5kgのペイロードをウィンチに搭載し約11km飛行可能な荷物運搬用途のタイプと、赤外線カメラやメガフォンなど複数のペイロードを搭載した救護・パトロール用途のタイプとを紹介していた。担当者は、「ロサンゼルス市警察と一緒に、今年発売されたばかりのスポットライトを装備するなど、警察で必要なカスタマイズに取り組んでいる」と話した。2024年後半を目標に自動充電できるドックも発売予定だという。

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