2024年4月22日から25日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催された世界最大級の無人機の展示会「XPONENTIAL」で、イギリス発の世界的なドローンプロバイダーCyberhawkは、水素エネルギードローンと自社開発のソフトウェア「iHawk」を紹介した。

 同社は2008年設立後、インフラ点検・検査にドローンを活用したパイオニア企業で、現在は世界40か国以上で事業を展開している。主な産業分野は、電力、オイル・ガス、再生エネルギー、建設などだ。

 10×10フィートという1小間サイズのこぢんまりとしたブースながら、通りの角という開けた場所を生かして、立ち寄りやすい雰囲気を演出していた。

 前面に置かれたのは、水素エネルギードローンだ。Cyberhawkのほど近くに出展していたIntelligent Energyと協力して、同社の水素燃料電池を使用しイギリスのメーカーが機体を開発したそうで、担当者は「6kgペイロードで2時間飛行できる。ツインカメラシステムとLiDARを搭載して飛行可能なので、エネルギー分野のドローン点検を大きく変えるだろう」と説明した。

Cyberhawkのブース
Intelligent Energyのブース

 また、Cyberhawkはこれまでに、20万以上のドローン点検ミッションを行った実績を持ち、AIを活用したクラウドベースの資産可視化ソフトウェア「iHawk」のユーザーは5,000以上、自社の点検オペレーションチームはグローバルで100以上あるという。

 ブース奥側では、「iHawk」のデモンストレーションも行われていた。あいにくWi-Fiの通信環境が不安定だったため、このクラウドベースのソフトウェア上でドローンの取得データを活用する様子を見ることは叶わなかったが、多様な取得データを統合してインフラの状態をビジュアライズすることで、検査を効率化したり意思決定を支援する様子が見てとれた。

 また、スタートアップパビリオン「XPO+ Launcher Start-Ups」に出展したLINIA AGは、送電網の自動点検ソフトウェアを開発・提供しているが、担当者は「すでにCyberhawkとシステム連携してサービスを提供している」と話した。

LINIAのブース

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