10月25日、東京ビッグサイトにてジャパンモビリティショーが開幕した。一般公開日は28日~11月5日となっており、9日の期間で開催されている。今年からはエアモビリティ(空飛ぶクルマ)や地上走行ロボットといった自動車以外のモビリティが加わり、エアモビリティの実機等が展示されていたので紹介しよう。

国内・海外のエアモビリティが集結、初公開の機体も登場!

 ジャパンモビリティショーは、自動車の最新技術を披露する展示会として、1954年にスタート。長年、「東京モーターショー(TMS)」の名称で親しまれてきた世界5大モーターショーのひとつだ。

 今年からコンセプトを刷新し、ジャパンモビリティショーとして生まれ変わった。これまで、日本の主要自動車メーカーをはじめ、海外メーカー、さらにはトラックやバスなどの産業向けの乗り物などの最新モデルを披露する展示会であったが、「自動車」という括りを「モビリティ」に広げることでエアモビリティや地上走行ロボットなどが加わることとなった。

 エアモビリティは、2025年日本国際博覧会での運航が予定されており、新たなテクノロジーとして注目されている。中でも、国産機の開発を手掛けるスカイドライブに期待が寄せられているが、ジャパンモビリティショーでは、そのほかにもさまざまな機体が展示されていた。

 主要国産自動車メーカーでは、ホンダが2021年に初めて公開したeVTOLのモックアップを展示。続いて、2022年3月にスカイドライブと事業・技術連携の協定を締結したスズキはスカイドライブの最新型となるeVTOLのモックアップを展示した。

ホンダが開発中のeVTOL。バッテリー充電用のガスタービンとバッテリーを搭載し、長距離飛行を可能にする。
2025年日本国際博覧会で運航開始予定のスカイドライブの3人乗りエアモビリティ。2024年春頃から製造開始としている。

 そして、多くの関係者の目を引いたのがスバルのエアモビリティだ。コンセプトカーとともに登場したエアモビリティは、極秘に開発が進められ、すでに飛行実証も成功しているという。

スバルが突如発表したエアモビリティ。空飛ぶクルマというよりはドローンの構造に似ており、スバルの自動車や航空機に関わる技術が使われている。

 主要国産自動車メーカーがエアモビリティを公開する一方で、海外のエアモビリティメーカーの実機も展示された。

 中国のEHang社が開発し、日本ではAirXが取り扱いを開始した「EH216-S」。10月19日には、中国民用航空局(CAAC)から正式に型式証明を取得したことを発表した機体だ。

AirXが取り扱うEHang社の「EH216-S」。

 そして、トヨタ自動車との協業を2020年に発表し、世界的にも注目されている米国のJoby Aviationが手掛ける「ジョビー・アビエーション S4」も展示されていた。

エアタクシーとしての運用を想定している「ジョビー・アビエーション S4」。

エアモビリティ以外のさまざまなモビリティも展示

川崎重工業は、オートバイのNinja H2Rのエンジンを搭載した「K-RACER-X1」を展示。荷物の搬送などで実証実験を実施している。
トヨタ自動車はブルーイノベーションと共同で、物流配送のシステム開発に取り組んでおり、物流用ポートを展示した。
エアロセンスは、長距離の点検や巡視、測量などに活用できるVTOL機「エアロボウイング」を展示した。
エバーブルーテクノロジーズは、無人自動除雪ドローンを開発。雪国では必要不可欠とされる雪かきを自動で行うためのドローンを展示した。

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