ソニーと自動運転技術の開発ベンチャーであるZMPとの合弁会社として設立したエアロセンスは、写真測量用ドローン「エアロボ」を早期に確立し、2020年8月にはセンシングや監視業務を想定したVTOL型の「エアロボウイング」を発表した。エアロボの魅力のひとつはGNSSを搭載した対空標識「エアロボマーカー」で、大手ゼネコンや大手建築土木会社が導入している。そんなエアロセンスが標定点削減につながる新たなエアロボシリーズを展示した。
GNSSに頼らないTSトラッキングと後処理補正で高精度を実現するPPK
測量用ドローン「エアロボ AS-MC03-T」やGNSS受信機&対空標識「エアロボマーカー」などを展開するエアロセンスは、新しい測量向けソリューションとして、トプコンの「写真測量システムTSトラッキングUAS」に対応した「エアロボ AS-MC03-TS」を参考出品していたほか、PPK(Post Processing Kinematic)対応の「エアロボ AS-MC03-PPK」を公開していた。
エアロボAS-MC03-TSは土木・建築・測量現場で使われるトータルステーション(TS)で、飛行中のドローンに取り付けたプリズムを測量することで、機体に搭載したカメラの正確な位置を記録できるソリューションだ。あらかじめ測量した自動追尾TSを使って機体搭載カメラの位置を測量するため標定点の設置が不要となるのが大きなメリットだ。
エアロボAS-MC03-PPKは機体に2周波GNSS受信機を搭載したモデル。ドローンは撮影と同時に時刻と位置を写真に記録。そのデータをエアロボクラウドにアップロードするだけで、クラウド側で撮影位置の補正を行い、写真に正確な位置を与えることで高精度な測量を可能としている。