2021年3月19日、エアロセンスは、GPS等の電波が入らない環境で自動飛行が可能な点検ドローン「エアロボインスペクション（Aerobo Inspection）」を用い、飛島建設と共同で掘削中のトンネル内で自動飛行と撮影を行ったことを発表した。
点検は2020年8月29日、30日に施工中のトンネル工事現場で実施。電波の届かないトンネル内では、従来のドローンの場合、自己位置推定や方位推定が困難で自動飛行ができないため高度な操縦技術が必要となるが、今回の飛行では決められた範囲を自動飛行して撮影を行い、オルソデータと3D点群データを生成することができた。今後、危険な場所をドローンが自動飛行することで、人に代わり安全に状況を確認できることが期待される。
エアロボインスペクションは、GNSSの代わりにカメラで撮影された映像から環境の3次元情報と機体の位置姿勢を同時に推定するVisual SLAM技術によって、機体の自己位置や向きを認識することが可能。高輝度照明により屋内点検においても十分な明るさを得ることができる。また、同社のクラウドサービスを利用することで、既存ソフトに比較して簡単な操作、半分以下の処理時間でデータ生成までを実行できる。
エアロセンスではハードウェア、制御ソフトウェア、クラウドサービスを自社開発しており、それぞれの点検対象に応じたカスタマイズも可能なため、今後、建設分野など点検のニーズに対応していきたい、としている。
