2024年9月30日、NTT e-Drone Technology(以下、NTTイードローン)は、神奈川県の「ドローン実証実験支援事業」に同社の鳥獣害対策ドローンを活用した提案が採択されたことを発表した。一次産業関係者のDamage to birds and beasts(追い払い等)の負担軽減を目的に、2027度末までに実用化・社会実装を目指す。
鳥獣害による農作物被害は155億1600万円(2021年度農林水産省発表)に上り、一次産業従事者の被害が拡大する一方で、自治体・関連団体(全農、単協JA)の被害対策稼働も膨らんでいる。特に鳥被害対策は有効な技術がなく、追い払い等の技術確立が求められている。
NTTイードローンは、同社の機体と技術をベースに、地域総研が提供する鳥獣害忌避装置「クルナムーブ」を搭載したドローンにより、鳥獣害(特に鳥)の追い払いを実施。鳥獣害対策において設置型(クルナムーブ単体で活用)での効果はすでに確認できており、ドローンに搭載することで広範なエリアに対する効果を検証する。
具体的には、神奈川県内の実証フィールドにおいて、鳥獣による農産物被害やゴルフ場でのカラス被害等の対策として、クルナムーブ搭載ドローンによる追い払い効果等を検証する。
【検証方法】
1. 空撮用ドローンで鳥個体数、生息エリアを撮影。個体数カウントAIを活用し個体数を算出。
2. 鳥獣害対策ドローンで鳥生息エリア(コロニー等)にレーザーを照射(日を別にして5~10回程度を想定)。
3. 空撮用ドローンで鳥個体数、生息エリアを撮影。個体数カウントAIを活用して個体数を再算出。
4. 照射エリアの関係者に実際の被害状況の前後をインタビューし集計する。