2024年2月14日、チックは、同社が運営するRov-Funにおいて、マルチビームイメージングソナー「Sonoptix ECHO」を搭載した水中ドローンBlueROV2の販売を開始したことを発表した。

 Sonoptix ECHOは、デュアル周波数機能により、水中環境の高解像度イメージングが短距離から最大100mまで可能。直観的で使いやすいクロスプラットフォーム対応のユーザーインターフェース、プリインストールされたペネトレーターとコネクターにより、BlueROV2にセットアップできる。

 マルチビームイメージングソナーは、Ping360スキャニングイメージングソナーと同様に、視界が不十分な環境下でも周囲の環境や海底の俯瞰画像を提供する。これら2つのソナーは根本的に異なる技術に基づいており、マルチビームソナーは一度に複数の角度を同時にスキャンでき、1秒間に複数回画像を更新するため反応性が高い。一方、スキャニングソナーは360度全方位の画像化が可能だが、マルチビームイメージングソナーはより狭い範囲(Sonoptix ECHOの場合は120度)に限定される。

Ping360 スキャニングイメージングソナー
Sonoptix ECHO マルチビームイメージングソナー

 Sonoptix ECHOは、デュアル周波数設計により、長距離モードでは400kHzで作動し、90度のセクター角度で最大100mの範囲をカバーする。一方、30m以下の短距離では700kHzで動作し、より広い120度のセクター角度を使用して高い解像度と細部の明瞭さを実現する。

 トランスデューサーには64個の受信素子を搭載し、1.5度の角度分解能を持つ256個のビームによって精密なイメージングが可能。

 また、高フレームレートと低遅延のインターフェースを備え、ROVの操作中も使いやすく反応性が高い。

Sonoptix ECHO マルチビームイメージングソナー