2023年11月14日、パーソルクロステクノロジーとリモートロボティクスは、ロボット活用と人材確保を目指し協業を開始することを発表した。2024年度を目標に、ロボットの遠隔操作を担当する人材と企業とをつなぐマッチングサービスの提供を目指す。

 日本では、はたらく主軸となる世代である生産年齢人口(15歳~64歳)が年間63万人減少すると予測され(※1)、人手不足状態の企業は49.3%(※2)と、2社に1社が人手不足を感じている。

 ロボットなどの新しいテクノロジーを導入する企業も増えているが、それらを100%活用できない、導入後の対応ができる人材がいないなどの課題が発生している。

 こうした課題に対して、ロボットを介した新しいワークスタイルを実現するため、両社は協業を開始する。

※1 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)
※2 帝国データバンク「<速報>人手不足に対する企業の動向調査(2022年8月)

各社の役割

 両社は、2024年度を目標に、ロボットを遠隔操作できる人材と、ロボット活用において労働力不足をはじめとしたさまざまな課題を抱える企業をマッチングする、新しいサービスの提供を目指す。

 パーソルクロステクノロジーは、エンジニア人材の派遣・紹介に関する知見を生かし、ロボットの遠隔操作が可能な人材の確保、リモートロボティクスは既存のロボット遠隔操作「Remolink」にリモートワーカー向けの追加機能開発などを行い、さまざまな事業検証を行う。

 今後両社は新サービスを通じて、ロボットの遠隔操作という新しいリモートワークの導入を支援し、労働力不足の解決およびはたらき方改革に貢献するとしている。

<パーソルクロステクノロジー>
ロボットの遠隔操作が可能な人材の確保および「Remolink」上の操作機能の検証、フィードバック
ロボット遠隔操作者の派遣・請負など、企業のロボット活用・操作のサポート

<リモートロボティクス>
提供中のクラウドサービス「Remolink」へのリモートワーカー向け追加機能の開発・実装
パーソルクロステクノロジーによる人材の確保から提供までの一連のオペレーション検証に対するフィードバック

各社コメント

パーソルクロステクノロジー 代表取締役社長 正木慎二氏

 リモートロボットシステムに深い知見を持つリモートロボティクスさまと、新しいリモートワークの社会実装に向けた業務提携ができたことを大変喜ばしく思っております。

 今回の協業により、場所や時間、さまざまな制約に関わらず、製造業の現場でロボット操作に関わりたいと思う方に、リモートではたらける機会を創出することが可能となります。両社の取り組みは、「労働力人口の大幅な減少」という課題の解決にもつながると確信しております。

 今後も一層、パーソルクロステクノロジーはさまざまなテクノロジーや発想をクロスし、お客さまの課題解決、雇用の創造に貢献してまいります。

リモートロボティクス 代表取締役社長 田中宏和氏

 ロボットの遠隔操作を強みとするRemolinkプラットフォームを通じ、幅広い分野での人材活用で実績のあるパーソルクロステクノロジーさまと共に社会課題に向き合うことで、これまではたらくことが困難であった方々へ新しいはたらき方を提案します。

 リモートならではの利点を活かし、誰でも、安心・安全に、いつでもどこからでも、簡単に、そしてこれまで出会えなかったワーカーや仕事に「つながる」新しいクラウドサービスを提供し、生産性の向上にも貢献していきます。