2023年10月10日、北海道開発局は、NTTデータによるドローンの自動航行を用いた河川巡視・点検の実証実験を、北海道開発局で管理する石狩川・千歳川において実施することを発表した。
国土交通省は建設現場の生産性向上に向けて、開発段階にあり実用化されていない新技術の現場導入を推進するため、i-Constructionを推進する「現場ニーズと技術シーズ(企業等の新たな技術)のマッチング」による現場試行に取り組んでいる。
同実証実験は、災害時の巡視を効率的かつ迅速に実施できる技術のニーズに対し、マッチングが成立した技術シーズとして実施するものである。
ドローン飛行実証 概要
日時:2023年10月17日 13:00~16:00
※荒天時は10月18日に延期
・VTOL:石狩川(江別市~新篠津)
・回転翼:千歳川(千歳市)
石狩川では、広域調査への活用を想定して長距離・高速で飛行可能なドローンであるVTOL(垂直離着陸機)、千歳川では詳細調査への活用を想定して回転翼ドローンの実証飛行を行う。なお、VTOLは一部区間をレベル3飛行(無人地帯における補助者なし目視外飛行)により実施する。また、それらのドローンを同時に航行させ、ドローン運航管理システムで管理等を行う実証も同時に実施する予定。
【VTOLドローン飛行実証:石狩川】
離着陸地点:北海道江別市 美原 美原大橋付近
折り返し地点:北海道 新石狩郡 新篠津町 たっぷ大橋付近
飛行距離:約28km
ドローンの活用により期待される効果
これまでは、巡視2名で車両により平常時や災害時・災害後に巡視・点検を実施。災害時・災害後の巡視の場合は、巡視員の安全確保等も課題となっていた。自動航行ドローンによる巡視・点検が実現することで、現地に人が行かずに巡視できる等の省力化が期待される。またVTOLを活用することで、より広範囲を短時間で巡視することが可能となる。