2023年7月20日、国際航業は、「ドローンを活用した海水浴場の安全監視の実現に向けた実証実験」に今年度も参画することを発表した。同社は2022年度より、静岡県と下田市が合同でドローンパイロットやライフセーバーと連携して実施する、カメラ・スピーカーを搭載したドローンによる海水浴客の安全監視の実現に向けた実証実験に参画している。
伊豆半島南部に位置する下田市には大小さまざまな海水浴場があり、毎年多くの利用客が訪れる。一方で同市は過疎地域に指定されており、人口減少や地理的な条件不利に起因するさまざまな課題を抱えている。
静岡県では過疎地域の産業振興や地域活性化を図るため、外部人材の活用や革新的技術を活用した地域課題の解決を推進するための人材を広く民間から募り、静岡県過疎地域等政策支援員として地域に派遣する過疎地域へのイノベーション導入事業を2022年度より実施している。
2022年度の実証実験は冬の閑散期に行ったが、2023年度は夏の繁忙期である海水浴場開設期間を含めた7月から9月にかけて実施する。より社会実装に近い環境下で実験することで、導入に向けた具体的な課題の洗い出しを行う予定だ。ライフセーバーの継続的な人材確保が必要な安全監視業務について、ドローンを活用した省力化を図るとともに、ドローン・ロボティクス・テクノロジーの社会実装の早期実現を目指すとしている。
国際航業は同実証において、静岡支店に所属する社員を静岡県過疎地域等政策支援員として下田市等の過疎地域に派遣しているほか、実証実験に向けた準備段階から「飛行航路および離着陸箇所の選定」「飛行環境(風況・海象など)・高度の設定」「航空法や規制等の手続き」等について、下田市や地域のドローン運行会社に対してノウハウを提供し、静岡県が進める過疎地域へのイノベーション導入事業の一環として実施されるプロジェクト全体の運営支援を行っている。