2024年11月13日から3日間、千葉県千葉市の幕張メッセにおいて、映像機器の展示会「Inter BEE 2024」が開催された。最新の映像関連機器や技術のブースが並ぶ中に、日本各地でドローンショーを展開するレッドクリフが出展。来年から導入を予定している新型のドローンショー用機体を展示していた。
飛行時間や飛行速度が倍になった新型機「RiFF-JP」
日本各地で開催される年間100件以上のドローンショーを手がけるレッドクリフは、Inter BEE 2024の同社ブースにおいて、新型のドローンショー機体「RiFF-JP」を公開した。同機は中国・高巨創新科技開発(ハイグレート)社の製品で、レッドクリフがこれまでおもにドローンショーで使用してきた「EMO-JP」の上位モデルにあたる。
ローターピッチ232mmのEMOに比べて二回りほど大きいRiFFは、ローターやバッテリーが大きくなり、飛行時間が最長39分(ペイロード非搭載の場合)、最大飛行速度が20m/sと、約2倍に拡大。さらに、EMOでは演出用のLEDライトが機体と一体化されているのに対して、RiFFではモジュール化され、ライト以外にも花火やランタン、レーザーといった様々なペイロードに交換することができるという点で大きく進化している。
ブースには高輝度LEDライトモジュールに加えて、LEDランタンモジュールを装備したものも展示。LEDライトモジュールの明るさはEMOの20Wに対して1.5倍となっており、より遠くからショーを楽しむことができる。一方、RiFFのモジュールとして用意されたランタンは高さ約20cm程度の大きさ。樹脂製の骨組みとLEDリボンで形作られており、LEDが光ることで文字通りランタン、ぼんぼりの形が浮かび上がる。
今回展示されていたRiFFは、高輝度LEDとランタンだけであったが、このほかにも「レーザー」「花火・スモーク搭載用」「カメラ用マウント」「エアドロップボックス」といったペイロードが用意されている。「花火・スモーク搭載用ペイロードでスモークを焚いて空中にスクリーンを作り、そこにレーザーを照射することで、プロジェクションマッピングのような演出もできる」(説明員)といい、RiFFの登場でこれまでのドローン1機が光のドットひとつを表現するドローンショーとは異なる、また新しい演出が可能となっている。
RiFFは従来のEMOと組み合わせての運用も可能となっている。レッドクリフでは今後、日本国内でRiFFの検証を行い、2025年には同社が手がけるドローンショーに導入していきたいとしている。
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