写真:事業内容を紹介するモニター画面(日本の警備インフラを支えるALSOKのネットワークでさまざまな空撮ニーズに対応いたします。)

 ALSOK(アルソック)は、1コマというコンパクトな展示ながら、要点を押さえ強みとサービスの紹介を分かりやすく行っていた。強みはやはり、全国に240名ものドローンパイロットを配備して、4Kカメラ搭載ドローンも100機以上保有しているという対応力だろう(2024年3月現在)。そして、「メガソーラー向け ALSOK 空撮サービス」と「ALSOK ドローン外壁調査」という2つサービスを商用化して、サービス提供は全国展開中だという。

写真:「ドローンによる空撮サービス」を紹介するモニター画面と「Skydio Dock」
写真:ALSOKのブース

メガソーラー向け ALSOK 空撮サービス」は、ALSOKとして初めて商用提供したドローンを活用したサービスで、主に太陽光パネルの点検を行っている。ALSOK専属の空撮隊が対応するとのことで、全国で育成・配備された240名のドローンパイロットが業務に当たっているという。ユーザーは、最寄りのALSOK事業所に相談が可能だ。また、空撮サービスとしてはほかにも、竣工記念や周年記念の撮影や、施設紹介資料に用いる映像の撮影など、幅広くサービスを提供している。

ALSOK ドローン外壁調査」は、空撮サービスを提供するなかで「外壁を点検、調査できないだろうか」と相談が寄せられるようになったことから、立ち上がったサービスだという。現在は、外部の協力会社が撮影を担っているが、見積もり作成から調査業務の管理、取得データの取りまとめや提出、レポート作成まで、ALSOKが一気通貫で対応する。高所作業にかかる経費削減を実現することや、赤外線カメラを用いて外壁パネルやタイルの浮きなど、目視では発見が難しい劣化箇所もしっかりと確認できることが魅力だという。

写真:「メガソーラー向け ALSOK 空撮サービス」と「ALSOK ドローン外壁調査」を紹介するパネル

 また、ドローンによる警備巡回を目的とした「ALSOK ドローンパトロールサービス」も、説明動画を用いて大々的に打ち出されていた。「実証の終盤に差しかかるところ」とのことで商用間近かと期待が高まる内容だが、これが実現すれば、施設内や駐車場など、屋内外の対象エリアの警備巡回を省人化・無人化でき、人手不足の解消や労働環境の改善に大きく寄与する。

写真:「ALSOK ドローンパトロールサービス」を紹介するパネル

 そこで活躍するのが、充電機能も持つ「Skydio Dock」だ。具体的には、「あらかじめ時刻と場所を指定してミッション通りにSkydioを飛ばし、その様子を遠隔地からクラウドで確認する」「1フライト20~30分で効率よく広範囲を確認し、Skydioが自動飛行による警備巡回から戻ってきたら、充電してまた次のミッションに向かう」といった使い方ができる。また、赤外線カメラ搭載型の機体を使えば、照度ゼロの暗い場所でも、車両や人などを検知することが可能だ。すでにALSOKドローンパイロット240名はSkydio操作技術を有しており、ALSOK事務所への機器配備も進めているとのことで、今後の展開が楽しみだ。

写真:ドローン視点イメージを紹介するモニター画面。太陽光パネルを上空から見下ろした様子。
写真:夜間イメージを紹介するモニター画面。薄暗い空を飛行するドローン。
写真:ドローン視点イメージを紹介するモニター画面。暗闇の中の可視光カメラ映像と赤外線カメラ映像の比較。


#Japan Drone 2024 記事