2024年4月22日から25日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催された世界最大級の無人機の展示会「XPONENTIAL」で、ドローンやロボットのためのAIや自律システムを開発するMODAL AIは自律飛行小型ドローンStarlingによる屋内自動航行デモンストレーションを行い、同社製品ラインナップを幅広く紹介した。

 MODAL AIは2018年に米国で設立された会社で、モバイル通信技術関連大手のQualcommでロボット研究開発のリードエンジニアを務めたチャド・スウィート氏らが創業した。本社は今回のXPONENTIAL開催地であるサンディエゴで、米国国防総省プロジェクトであるBlue UAS Frameworkとして認められている企業だ。

写真:デモンストレーションの様子

 展示ブースでは、同社が2023年7月にリリースした小型軽量の開発ドローン「VOXL 2 Starling」が自動で8の字飛行し続けるデモンストレーションを実施。StarlingはNDAA準拠の機体で、約280gという軽さと、40分以上という航続時間が魅力だという。デモンストレーションエリアにはストップウォッチが常設されており、1フライト30分以上飛行可能であることをアピールしていたほか、時には2機同時飛行も披露した。自動航行デモは非常に安定していた。また、使用機体は展示エリアにも設置しており、実機を手にしてサイズや軽量感を確かめることができた。

写真:ドローン

 デモの傍ら最も注目を集めていたのは、Starlingにも搭載されているBlue UAS Frameworkオートパイロット「VOXL 2」だ。サイズは70mm×36mmの業界標準、重さはわずか16gで、Qualcomm QRB5165、PX4フライトコントローラーを搭載している。これをさらに小型化したのが「VOXL 2 mini」。サイズは42mm×42mm、重さは11gと、よりコンパクトな業界最小クラスを実現したうえ、VOXL 2と同等性能を持つという。両製品ともオンラインで購入が可能でサンディエゴからの直送となる。自律飛行小型ドローンのさらなる進化が期待される。

写真:展示の様子
VOXL 2」(左)、「VOXL 2 mini」(中央)と、同じくらいのサイズのオレオ(右)
写真:オートパイロット、ESC、モデム、イメージセンサーモジュール
MODAL AIの幅広い製品ラインナップ
写真:展示されたセンサーと、取得した情報を映したPC画面
センサー搭載時の様子も紹介していた

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