ジュンテクノサービス(東洋物産/CFD販売/日本水中ドローン産業推進協会と共同出展)のブースでは、中国・QYSEA社の水中ドローンFIFISHシリーズの多彩なラインナップが展示された。また、ブースには水槽が2つ設置され、水中ドローンのデモのほか、操縦体験が行われた。
高い耐久性と拡張性!イニシャルコストを抑えて導入が可能「FIFISH V6 EXPERT」
昨年11月に発売された「FIFISH V6 EXPERT」は、QYSEA社独自のモーターシステム「Q-MOTOR」システムを搭載している。これは、防砂・防汚性に優れた耐久性の高いモーターシステムとなる。また、水中での安定化システム「Q-STEADY2.0」と独自の流体設計を採用することで水中でのブレを低減した。
FIFISH V6 EXPERTは6000lmのLEDライトや166度超広角4Kレンズ、AIによる画像調整機能により鮮明な映像撮影が可能で、点検、工事、救助・捜査、漁業・養殖、科学調査など、水中のさまざまな業務に対応可能だ。1万4400mAhのバッテリーを搭載し、静水時は6時間、流速1m/sで1.5時間運用できる。
本体、100mリール、コントローラー、VRゴーグル、本体・コントローラー充電器がセットになったM100モデルの価格は38万5000円~となっており、担当者が「水中ドローンを試してみたいというユーザーにおすすめだ」と話す通り、イニシャルコストを抑えた導入が可能だ。
現場で使用できるオプションパーツも、イメージングソナーやレーザースケーラー、水中測位システムやロボットアームなど40種類以上と豊富でさまざまな現場で活躍する機体だ。
ホビーからプロユースまで多彩なラインアップ
そのほか、展示ブースにはFIFISHシリーズのFIFISH V6/V6S、V6 PLUS、W6の4機種が展示された。
V6は、1/2.3 SONY CMOSセンサーや166度ワイドアングルレンズ、4000lmのライトで、水中環境でも美しい4K UHD撮影できる。あらゆる方向へ自由自在に姿勢維持が可能で、最大深度は100m。任意の角度や深度でのロックにも対応し、水中でのホバリングが安定して行える。また、VRゴーグルを使用すれば、頭の動きだけで機体の向きをコントロールできるため初心者でも直感的に操作でき、ホビーユースでも人気の機種となっている。
また、V6にロボットアームを搭載し、水中での引き揚げ作業やパイプ点検など産業用としても利用できるのがV6Sだ。長時間の作業を可能にする最大6時間運用可能な大容量バッテリーを搭載しているのも特徴だ。
V6 PLUSは、対象物との距離をロックするソナー、ターゲットのサイズを自動測定可能なレーザースケーラーを標準搭載するなど、水中での作業性能を飛躍的に高めた産業用水中ドローンだ。最大深度は150m、最大速度3ノット、稼働時間は最大4時間、LEDライトの光量は6000lm。
担当者は「対象物と一定距離を保ったまま水平移動して撮影・計測ができるので、操作性が良く、計測がより正確に行える。国内では、農業用排水路・防火水槽の調査やダム・水力発電所の検査など実績がある。ロボットアームやウォーターサンプラーといったオプションパーツや、陸上からの外部給電システムなども利用可能なので、産業機としておすすめの機種だ」という。
W6は、広い視野角で鮮明な映像を撮影可能なデュアル4Kカメラ、高精度のレーザースケーラーと測量アームを標準搭載した水中での点検や作業に強い水中ドローン。レーザースケーラーは、取り付けられた専用の機器で2つのレーザーを対象物に照射し、ビーム間(10cm)を参照して測量が行える。測量アームは、アームが分度器と定規の機能を有しており、構造物の傷やひび割れを測れる。測量に役立つオプションとしては、ARスケーラー、ソナーシステム、QYSEA U-QPS 水中測位システム、ドラップラー対地速度計、陸上からの外部給電システムなどがあり、高度な点検作業も可能だ。複雑な海流の中でも安定性を保ちながら水中作業を行える。
同社は、水中ドローンの製品販売のほか、FIFISHシリーズの日本国内唯一の修理センターでもあり、アフターサービスやメンテナンスも安心だ。また、ドローンオペレータの人材育成、水中調査撮影業務請負サービスまで行っているので、水中ドローンの導入や撮影委託など検討している方は問い合わせてみてはいかがだろうか。