2025年2月28日、SkyDriveは、ドバイのヘリコプターチャーター会社AeroGulf Servicesと、パーム・ジュメイラでの空飛ぶクルマの事業検討に関する覚書を締結し、空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」最大50機のプレオーダーについて合意したことを発表した。
SkyDriveは、空飛ぶクルマの事業化を目指し、日本国内のほか、米国やアジア、中東において海外市場の開拓およびユースケース開発を進めている。
商用ヘリコプター運航会社であるAeroGulf Servicesは、ヘリコプターのチャーターや油田の輸送、映画撮影、救急医療サービスなど、航空サービス事業を提供している。今後同社は、電動でCO2を排出せず環境に優しい空飛ぶクルマを使用した観光事業への参入を目指している。
今回の提携により両社は、ドバイの観光スポットのパーム・ジュメイラでの商用飛行を目指し、ルートを検討していく。
SkyDriveは現在3人乗りの機体を開発中で、製造パートナーであるスズキとともに2024年3月からスズキグループの工場にて製造を開始。早ければ2026年の型式証明の取得を目指している。
各社コメント
SkyDrive 代表取締役CEO 福澤知浩 氏
これまで、米国やアジアでの市場開拓を進めてきました。今回、AeroGulf Services社とのパートナーシップにより、中東での初めての市場開拓となり、空飛ぶクルマ事業を実現するうえで重要な一歩となります。
AeroGulf Services社はドバイで最も歴史の長い商用ヘリコプター運航会社で、メンテナンスの技術はアラブ首長国連邦政府にも利用されています。安心・安全を第一に考える当社にとって、AeroGulf Services社はドバイでの最適なパートナーと考えています。
ドバイは、世界に先駆けて空飛ぶクルマの運航準備が進められており、居住者のみならず、近隣の諸国をはじめ世界中から観光客・ビジネス客が集まる場所です。AeroGulf Services社と協力し、まずは巨大な人工島パーム・ジュメイラから、コンパクトな「SKYDRIVE」を活用した遊覧飛行を実現し、多くの方に空飛ぶクルマを体験していただくことで、利用価値を世界中に広めていきたいと考えています。
AeroGulf Services CEO Fahad Mohammad Mir Hashem Khoory 氏
SkyDriveと提携し、航空の新たな時代をドバイで切り拓けることを大変嬉しく思います。私たちの持続可能性とイノベーションへ取り組みは、環境に優しい未来を目指すドバイのビジョンに一致しています。当社は、空飛ぶクルマの技術により、安全性、効率性、優れたサービスへの取り組みを維持しながら、都市モビリティの変革に向けて大胆な一歩を踏み出しています。
SkyDrive社と当社は、今回のパートナーシップにより、環境に優しい空の旅の新しい基準をこの地域で確立し、住民や観光客にシームレスで持続可能な空の旅を提供することを目指します。空飛ぶクルマの活用により、CO2排出量を削減するだけでなく、ドバイの主要地への接続性とアクセス性を向上させます。