2025年2月14日、Terra Drone(以下、テラドローン)は、同社子会社でベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM)プロバイダーのUnifly(以下、ユニフライ)が、欧州で進行中の「Certiflight」プロジェクトの一環であるドローンを活用した港湾監視の実証実験を完了したことを発表した。

 実証実験は、ヨーロッパ最大級の港であるベルギーのアントワープ・ブルージュ港で実施。ユニフライはブロックチェーンを活用した自社のUTMソリューションを提供し、複雑で交通量の多い空域におけるドローンの運航管理を支援した。

UTMソリューションの概要図

 Certiflightは、U-space(※1)が適用される空域において、ガリレオ衛星のOSNMA(衛星信号認証)技術を活用し、ドローンやジェネラル・アビエーション(※2)の低空域飛行データをブロックチェーン技術で記録するプロジェクト。ユニフライは2022年11月より参画し、自社UTMを提供してきた。

 同プロジェクトは、飛行データの真正性を担保することを目的としており、「デジタルEGNSS/IoTデバイス」をドローンやジェネラル・アビエーションに搭載し、セキュリティーチェーンを用いて飛行データを暗号化してブロックチェーン上に記録することで、位置データの改ざんを防止している。

 プロジェクトの推進により、フライトデータの信頼性と完全性が向上し、複雑で交通量の多い空域におけるドローンの安全性やセキュリティの強化につながるため、中長期的にドローンの目視外飛行(BVLOS)の普及を促進することが期待されている。

 従来はドローンを飛行させるたびに、各地域の規則に準拠した飛行承認を申請・取得する必要があった。同実証実験では、デジタルEGNSS/IoTデバイスを搭載したドローンの活用による港湾エリアにおけるドローンの運航の監視と飛行承認の簡略化を検証。その結果、真正性が担保された飛行データをオペレーターや認証ポータルに送信することが可能となり、各地域の管制官が飛行承認を簡単に確認・承認できるようになることを実証した。

※1 U-space:欧州のドローン実装のための規制の枠組みまで含めた運航管理に関する概念。
※2 ジェネラル・アビエーション:民間航空のうち、定期航空運送事業(エアライン)以外のあらゆる航空活動の総称。

ドローンを活用した港湾監視に関する実証実験

 2022年11月に始まったCertiflightプロジェクトの一環として、2024年11月より実証実験のフェーズに移行し、ベルギー、イタリア、チェコの3か国で実施。今回ユニフライはU-Spaceのサービスプロバイダーとして選出され、ドローンオペレーターであるSky Vision(ベルギー)と協力し、アントワープ・ブルージュ港における実証実験に参画した。

 実証実験では、デジタルEGNSS/IoTデバイスを搭載したドローンにユニフライのUTMを連携することで、港湾エリアにおけるドローン運航の監視と飛行承認の簡略化を担う役割を果たしている。

【実証実験の成果】

  • ドローンの飛行経路の可視化
     Tracking APIを通じて、ドローンの飛行経路をリアルタイムで可視化。認証された信号に基づく追跡データと、未認証のデータを区別できることを確認した。
  • 飛行中の正確な位置データの取得と情報の偽装の防止
    「オープンサービスナビゲーションメッセージ認証(OSNMA)」機能により、正確な位置データを取得し、不正な情報の混入を防止。複雑な空域での高リスクな業務において、デジタルEGNSS/IoTデバイスを搭載したドローンとブロックチェーン技術を活用することで、信頼性の高い飛行全体の位置情報を提供できることを実証した。