Terra Drone(以下、テラドローン)は、子会社Terra Drone IndonesiaとTerra Drone Agriを通じ、2024年12月、インドネシアのスマトラ島南部とマレーシアの北東部において、2,158ha(東京ドーム約460個分)の大規模なパーム農園でミノムシ防除のための農薬散布を実施した。
テラドローンは農薬・肥料などの化学品ディストリビュータであるマレーシアのBehn Meyerと戦略的パートナーシップを締結し、ドローンオペレーターとして参画した。
ミノムシはパーム農園に深刻な被害をもたらす害虫で、放置すると葉を枯らして生産量が減り、経済的な損失を引き起こす。世界のパーム油の生産量の約8割を占めるインドネシアとマレーシア(※1)では大きな農業課題とされているが、人の手で効率的にミノムシ防除を行うことは難しく、従来の手法には課題があった。
テラドローンはBehn Meyerと戦略的パートナーシップを締結し、ドローンオペレーターとしてドローン技術の提供を進めてきた。ドローンを活用することで、農薬を適切な箇所に適切な量を散布し、効率的なミノムシ防除を実現する。
※1 米国農務省(USDA)Palm Oil 2024 World Production
https://ipad.fas.usda.gov/cropexplorer/cropview/commodityView.aspx?cropid=4243000
プロジェクト概要
テラドローンはBehn Meyerと協力し、インドネシアとマレーシアのパーム農園におけるミノムシ防除を実施。ドローン技術と散布技術を活用して効率的で効果的な防除を行うテラドローンと、農薬管理ソリューションを提供するBehn Meyerが連携することで、現場の課題解決に適したドローンソリューションを提供し、パーム油農園全体の生産性向上に貢献した。
今回のプロジェクトでは、大容量タンクを搭載したG30ドローンと、効率的な農薬散布が可能なE16ドローンを使用。マレーシアでは、広大な土地に対応するため、G30ドローンを活用。インドネシアでは、必要とされる農薬の散布量が少なく、作業目標が日次管理されることが多いことから、E16ドローンを使用した。どちらのドローンも高精度衛星測位技術であるRTK機能を必要に応じて搭載することができ、センチメートル単位の正確な自動航行を実現する。
今後テラドローンは、現地パートナーとの連携とドローン技術を活用し、インドネシアおよびマレーシアでのミノムシ防除をはじめ、長期的な農業課題の解決に取り組むとしている。