2024年5月14日、クボタ環境エンジニアリングは、2024年5月から四足歩行ロボット等を活用した自動巡回点検に関する実証実験を、群馬県利根備前島水質浄化センターで開始したことを発表した。

四足歩行ロボットがメーターの値から点検データを自動で取得する様子

【検証内容】
四足歩行ロボットやドローン、定点カメラにより巡視点検箇所の点検データを自動で取得・記憶する技術の検証
四足歩行ロボット等の活用による巡視点検業務の省人化・省コスト化の効果検証
上下水道施設管理業務のデータを一元管理する同社の総合プラットフォーム「KSIS BLUE FRONT」で、四足歩行ロボット等が取得した点検データを活用する検証

【主な役割】

クボタ環境エンジニアリング四足歩行ロボットやドローン、定点カメラを活用した自動巡視点検システムの企画・開発
クボタ総合プラットフォーム「KSIS BLUE FRONT」の提供
SpaceGrab四足歩行ロボットの自動巡視システムの構築
マイスター画像認識AIを活用した点検データ取得機能の開発


 上下水道施設や排水機場などの社会インフラ施設の多くは、高度経済成長期に整備されたことから老朽化が一斉に進行しており、適切な維持管理が求められている。また、人口減少に伴い労働力不足が進む中、人員確保が大きな課題となっている。人手による点検や作業記録、紙資料での管理が多い現場では、業務の効率化や熟練作業者が持つノウハウの伝承が困難になっており、AIやIoTなどICT技術を活用した業務の省力化や省人化、標準化が求められている。

 同社は今後、実証実験で得た知見をもとに四足歩行ロボット等の適用範囲を拡大し、省人化および省コスト化を目指す。さらに、KSIS BLUE FRONTを活用して四足歩行ロボット等が取得した点検データを一元管理することで、日々の運転状況や設備情報等の業務に必要な情報の見える化を実現し、業務効率化と品質リスクの低減を図るとしている。