ブルーイノベーションは、スマート林業の導入に必要な業務用ドローンセット(機体、備品、ソフトなど)と、ドローン操縦・データ処理講習、運用サポートツールがセットになったスマート林業導入支援サービス「ドローン・スマート林業スターターパック」の提供を、12月19日より開始する。

 農業や林業などの一次産業は人材不足や高齢化が問題となっており、中でも林業は危険な業種の一つと言われている。林業従事者は減少しており、生産性や安全性の向上はもとより、森林管理もまかないきれていないのが現状だという。

 農林水産省林野庁では、森林管理の基礎となる資源情報の高度化、クラウド技術やドローンなどを活用した「スマート林業」を推進し、就業環境の改善に取り組んでいる。ブルーイノベーションは、2020年11月より、林野庁が進めるリモートセンシング技術研修事業の補助事業者として、スマート林業導入に関する講習を提供してきた。

 今回提供するサービスは、従来のドローンによる森林測量講習に加え、ドローン機体や周辺機器の選定・提供、運用開始後を見据えた管理運営サポートをパッケージにしており、スマート林業の初心者に適したものになっている。

 ドローンと合わせてGIS(地理情報システム)を利用することで、これまで徒歩で収集していた広域な森林情報を上空から一括で取得。また、紙ベースで管理していた森林資源情報や地図情報をデジタル化することで、森林情報の可視化、森林データの蓄積・一元管理が行える。これにより、データによる森林ごとの伐採率の確認や作業人員の割り振り、航空写真測量などのデータ活用による森林整備事業の補助金申請の業務負担軽減などが可能となる。

サービス内容

<ドローン機体>

 使用機体は、高精細なカメラを搭載し、撮影に最適化されたコンパクトな業務用ドローン「Mavic 3Enterprise」。備品一式や写真測量ソフトなど、スマート林業導入に必要なものをセットにしており、センチメートルレベルの高精度な測量データを取得する。

<林業向け講習>

 講習では、林業に特化した操縦や知識、データ解析・活用ノウハウの習得、補助金申請方法までを演習形式で提供する。

 ドローンの操縦方法、飛行に関わる関係法令や航空法に基づく許可承認申請手続き、安全管理などの基本的な内容に加えて、森林測量ならではのカリキュラムを座学・実技に分けて習得。

 撮影写真からオルソ画像を作成するために必要となるSfMソフトの操作方法や、GISソフトによる写真測量(面積計算)に加えて、森林整備事業の補助金申請への活用方法など実務に役立つ内容を演習形式で習得する。

<運用サポートツール>

 機体やバッテリー、飛行記録などを管理する運用管理ツールに加え、各種保険も用意しており、ドローン運用を安全で効率的に行うことができる。