2023年10月26日、アイフォレストとケーブルテレビ徳島、STNet、四国電力の4社は、徳島県神山町の森林において、ドローンによるリモートセンシング技術を活用し、立木状態での木材収穫量予測(A:建材、B:集成材、C:チップ)とCO2吸収量を把握する「森林価値の見える化」に関する実証実験を開始すると発表した。

 林業では、低い労働生産性や木材価格の低迷が大きな課題となっており、林業DX等による森林資源管理や生産管理の効率化、木材の高付加価値化が重要になっている。

 実証実験では、徳島県神山町の森林約15haにおいて、リモートセンシング技術を活用したドローン計測によって取得した高精度な「森林デジタル情報(ABC材情報)」と、同計測エリアで実際に伐採した「原木収穫情報(ABC材情報)」を比較することで精度検証を行い、森林デジタル情報を活用した立木状態での森林(木材)在庫の見える化を目指す。

 これが実現することで、森林資源管理や生産管理の効率化、木材の高付加価値化が期待される。また同データを活用することで、副次的に森林のCO2吸収量を正確に算定することが可能になり、森林カーボンクレジットの創出等が見込まれる。

実証実験の概要
事前森林調査の様子
データ解析(左:点群データ、右:オルソ画像)
各社の主な役割
アイフォレスト・ドローンによる森林データの取得
・森林データの解析(ABC材判定、CO2吸収量算定)
ケーブルテレビ徳島・企画立案、プロジェクト推進
・伐採・搬出および木材検収の調整
STNet・計測、データ解析支援
・ビジネス検討支援
四国電力・ドローンを活用したビジネス検討
・カーボンクレジットの活用に関する検討支援