2023年1月24日、ミラテクドローンは、ドローンを使った外壁調査技能者を育成する「ドローン建築物調査安全飛行技能者コース」を同日より開講すると発表した。
日本建築ドローン協会(以下、JADA)と日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)は、2022年6月に、建築物点検・調査におけるドローンの安全飛行技能を有する操縦者の育成を目的とした教育事業を創設することに合意しており、ミラテクドローンがその最初のスクールとして同コースの提供を開始する。
2022年4月に国土交通省より、建築基準法第12条第1項の定期報告制度の告示改正が施行され、赤外線装置を搭載したドローンによる外壁の点検・調査が可能となった。2021年9月には、国土交通省航空局により、一定の条件下において係留装置を利用することで、人口密集地域等でドローンを飛行させる場合に必要な航空局への許可・申請を不用とする航空法施行規則の一部が改正されている。
これにより人手不足やコストダウン、およびデジタル化の観点から、建築物外壁の点検・調査へのドローンの活用が大きく普及すると見込まれている。
一方で、操縦の難しい建築物近傍でのドローンの飛行は墜落等の事故が多発する懸念もあることから、同社はドローンを使った外壁の点検・調査のプロフェッショナルな操縦者を育成するコースを開講するに至ったという。
同コースでは座学において、ドローンによる建築物の点検・調査における安全管理、撮影方法、係留の基礎、ドローン飛行計画書作成の知識を習得する。実技演習では、安全管理、飛行、撮影技術、係留の技術を学ぶ。カリキュラムは3日間で、コース修了者にはJADA、JUIDAより「ドローン建築物調査安全飛行技能者証明証」が発行される。
同社は初年度に50名の修了者を見込み、2年目以降は全国のパートナー会社やインストラクターネットワークを活用し、全国展開を目指すとしている。