2021年9月13日、SEQSENSEは、同社の自律移動型警備ロボット「SQ-2」が、三菱地所が所有する「大名古屋ビルヂング」に、9月1日より導入されたことを発表した。従来は警備員が行っていた立哨・巡回業務を代替するほか、警備業務全般の効率化を狙う。

 SEQSENSEと三菱地所は、先端技術を活用した次世代型の施設運営管理を構築するため協業しており、現在では、大手町・丸の内にあるオフィスビル、複数の施設で警備ロボットを導入している。その他の地域でも警備ロボットを活用した施設管理を展開するため、今回の導入に至ったという。

 警備業界の2020年12月時点の有効求人倍率は6.82倍と、人材獲得が難しい状況にある。同社は、警備・管理業関係者からの声をもとに、より多くの顧客が活用できるロボットやサービスの開発を進め、今後も人材不足解消に努めるとしている。

警備ロボットシステムについて

 ロボットだけでなく、顧客自身でロボットを運用し警備業務に利用できるクラウドシステムを含めた警備ロボットシステムを提供。自律移動型警備ロボット「SQ-2」は、3次元センサ技術・自己位置推定・リアルタイム経路計画などの機能を持つ。

 独自開発の3D LiDAR(三次元の距離情報を計測するセンサ)を搭載することで広視野角を実現。警備対象物件の詳細な3次元マッピング、床に置かれた障害物や歩行者など移動物体の発見、環境変化の検出を行うことが可能。センシングの結果を自己位置推定および経路計画に利用することで繰り返し安定した移動を行い、また、人や障害物などとの接触を防ぐことができる。

 自社開発のクラウドシステムは、警備員からのフィードバックを基に、実際の警備に必要な機能を提供している。このクラウドシステムを使い、警備拠点から遠隔でロボットに各種警備業務(巡回、立哨、動哨)に関する指示を出すことができる。ロボットから送られてきた情報はすべてクラウド上に蓄積され、巡回結果のレポート作成や、ロボットに搭載されたカメラのストリーミング動画の録画再生といった機能を利用できる。