2020年12月23日、川崎重工業(以下、川崎重工)は、コーポレートメッセージ「カワる、サキへ。Changing forward」をテーマにした企業ブランドムービー「無人潜水機SPICE篇」を公開した。SPICEは、水深3,000mの海底でパイプラインをはじめとした海中設備の保守・点検を行う自律型の無人潜水機である。

川崎重工 企業ブランドムービー「カワる、サキへ。」無人潜水機SPICE篇

 今回、新たに公開する「無人潜水機SPICE篇」は、変化する社会・環境に合わせてスピーディーに対応していく、同社グループの姿勢を表したコーポレートメッセージ「カワる、サキへ。Changing forward」を伝える企業ブランドムービーの最新作である。これまでにも、Ninja H2をテーマにした「モーターサイクル篇」や、水素エネルギーの普及を通じて実現させたい未来を川崎重工の社員たちが語った「水素社会篇」などを公開してきた。今回は、潜水艇とロボットアームの技術を融合した自律型の無人潜水機SPICEを取り上げている。

無人潜水機「SPICE」

 SPICEは、エネルギーの安定供給に必要な海底パイプラインの監視やメンテナンスを行う無人潜水機である。

 現在海底パイプラインのメンテナンスは、海上の船とケーブルで繋がる「遠隔操作型無人潜水機(ROV)」が主流となっているが、ROVの行動はケーブルが届く範囲に制限される。そのため、専任の操作員が危険な洋上でROVを操作しなければならない。

 これらの課題を解決するために同社が開発しているのが「自律型無人潜水機(AUV)」である。AUVは、深海でも自律的に仕事をし、ケーブルレスのため行動制限を受けることがない。

 本動画では、水圧と潮流にさらされる海底3,000mの過酷な環境で活動するSPICEを紹介している。

 深海3,000mに張り巡らされた18万kmにおよぶパイプライン。これは、世界にエネルギーを安定供給するうえで欠かせない海底設備である。しかし、海の底は水圧と潮流にさらされ、パイプラインの監視やメンテナンスは困難を極める。

 そこで、荒れた海での危険な仕事を人に代わり行うのが自律型無人潜水機SPICEである。ロボット技術を融合して開発されたSPICEは、みずから充電ステーションに移動したり、障害物を避けることができる。

▼川崎重工「カワる、サキへ。」特設ページ
https://www.khi.co.jp/stories/articles/vol47/#forward

参考 :THE STORIES「海底油田を守る 川崎重工のAUV」
https://www.khi.co.jp/stories/articles/vol99/