大型の農薬散布ドローンやMissionPlannerに対応した測量用ドローンなど、オープンソースのフライトコントローラーを使ったドローン開発を行うイームズロボティクスは、新たにアッセンブリードローン「UAV-E6106FLMP」を開発し、JapanDrone2021に展示した。

ユニット次第で使い方が無限大に広がる万能ドローン

 アッセンブリードローンはワンプッシュロックピンを使い、本体とユニット(ソリューションとスキッド)を分離構造にすることで、1つの本体に対して複数のユニットに換装できるといったものだ。例えば、災害用ドローンの出番は緊急時に限るため、使用頻度は非常に少なく、そのほとんどが倉庫に保管されてしまうだろう。しかし、アッセンブリードローンであれば、ユニットを換装することで日頃は測量や空撮に活用することが可能になる。

ブースでは輸送ボックスとスピーカーのユニットを展示。

 取り換えユニットは小型カメラや一眼レフ+三軸ジンバル、センシングカメラ、レーザー測量機、大型レーザー測量機、災害対応、監視カメラ、輸送ボックス、農薬散布機の9種類を予定。現在は小型カメラ、輸送ボックス、スピーカーの3種類の開発を終えている。本体サイズは1060(W)×1139(L)×550(H)mmのヘキサコプターで本体価格は150~200万円で販売予定だ。

ドローンの飛行情報を地上で取得するリモートID

 2022年からレベル4の目視外飛行を実現するにあたって、国はライセンス制度や機体認証などの整備を進めている。そのひとつとして、飛行させるドローンにはリモートIDの搭載が義務付けられる予定だ。リモートIDはドローンと運用者を紐づけることで、誰がどのドローンを飛行管理しているかを明確にし、ドローンの飛行情報を送受信するものだ。そして、イームズロボティクスはリモートIDをいち早く開発し、提供を開始している。なお、現時点ではレベル4の飛行とは関係なく、この製品の搭載が義務付けられるといったものではない。

ドローン搭載簡易ビーコンは手のひらサイズで、重量は24g。

 イームズロボティクスが開発したリモートIDは、Bluetoothを使ってドローン側の送信機と地上側の受信機で通信を行う。受信機にタブレットをつなぐことで、ドローンのリアルタイムの位置情報を取得することができるほか、発信元アドレスや緯度経度、海抜高度、ヘディング(ドローンの方向)、対地速度を送信できる。それに加え、飛行ログ記録機能を備えることで、飛行トラブルの事故調査などにも対応している。