DJIはM300RTKに搭載可能な小型LiDARと高解像度カメラの2つを発表。昨年発売したM300RTKは点検業務を主体に、程よいサイズと豊富な機能性で人気モデルとなった。これに続き、新たな航空測量用LiDARの販売を控えており、さらなる導入活用が期待される。

Matrice300 RTKに搭載可能な小型LiDARが続々と登場

 DJIの代理店のひとつであるセキドのブースには、昨秋発表されたMatrice300 RTK向けのペイロードである「Zenmuse P1」と「Zenmuse L1」が展示されていた。Zenmuse P1は4800万画素の35mmフルサイズセンサーを搭載した高画素カメラで、地上画素分解能が1cm/ピクセルの場合、飛行高度を80mにできるため、「Phantom4 RTKを使って同じ面積を撮影する場合、その作業時間は半分から4分の1になる」(説明員)という。また、構造物の点検では、その高画素により細かいクラックを見つけるといった用途でも活用できる。

 このZenmuse P1と同じ昨秋に発表されながら、これからの発売となるZenmuse L1。DJIが独自に開発したLivoxレーザースキャナーと2000万画素の1インチセンサーを搭載した可視光カメラを搭載しており、点群の生成と同時に写真から色の付いた3Dモデルとしてデータを確認することができる。レーザースキャナーの点密度は毎秒24万点、走査角は70度となっており、「スキャナのスペックは本格的な測量用LiDARに比べると劣るかもしれないが、Matrice300 RTKの機体側のIMUと同調することで、非常に精度の高いデータを得ることができる」(説明員)という。

DJIのMatrice300 RTKとともに展示されていた「Zenmuse L1」。Matrice300 RTKとの組み合わせで使えることもあり、250万円前後という価格とともに多くの来場者の関心を集めていた。
Zenmuse L1のデータはDJIのマッピングソフト「DJI Terra」をビューアとして利用することが可能。現場でデータをすぐに確認することができる。