2025年3月13日、DRONE SPORTSは、鹿島建設から産業用ドローン「Rangle」のサブスクリプションサービス契約(有期プラン)を受託したことを発表した。鹿島建設が工事現場で活用する屋内用ドローンの選定機種ラインナップに同機が加わる。

 DRONE SPORTSが企画・開発、製造したRangleは、点検と調査作業に必要な機能と、安全性を考慮した設計が特徴の産業用ドローン。今回鹿島建設が導入するのは大企業向けのエンタープライズプランで、3機種(Rangle5/Rangle mini/Rangle micro)から現場の特性に応じて機種を選定でき、機体が壊れた際の即時交換・修理にも対応する。

 今後、エンタープライズプランのサポート内容の1つである、鹿島建設の自社運用に向けたトレーニングも開始する予定で、DRONE SPORTSは引き続き伴走型支援を強化するとしている。

写真:屋内を飛行するドローン
Rangle microによる点検様子

 Rangleは、ドローンによる点検に求められる機能を満たした上で、DRONE SPORTSが開発・製造を一貫して手がけることで低価格化を実現。また、各種サポートにより機体の損傷リスクを恐れることなくドローンを利用でき、操縦訓練を通じた社内人材育成も可能になる。

 Rangleサブスクリプションプランは、目的と予算から4つのプランを用意しており、導入コストの低減と最新機種の継続的な利用が可能。現場環境に合わせて機種を選定できるほか、トレーニング、メンテナンスサポートも提供する。

Rangleシリーズ

 Rangleは、GPSの届かない環境での近接目視点検に特化した国産ドローンブランド。点検対象の環境やニーズに応じて3つの機種があり、高輝度LEDと180°可変式カメラシステムを標準搭載。飛行時間やサイズの異なるモデルを揃え、狭所や高所、暗所といった従来点検が困難だった環境にも対応する。

写真:Rangleシリーズ(Rangle5/Rangle mini/Rangle micro)

【Rangle5】

 直径355mmの球体型ドローン。プラントや工場の点検に適しており、飛行時間は最大12分、通信距離は1000mを確保し、広範囲の点検をリアルタイムで実施できる。

【Rangle mini】

 直径280mmの球体型ドローン。火力発電所の炉内ボイラー点検など、より狭い空間での運用を想定。飛行時間は最大10分。

【Rangle micro】

 超狭所空間の点検向けドローン。屋根裏や配管内部、地下ピットなどへの侵入が可能。飛行時間は最大8分、高輝度LEDや高性能カメラを着脱でき、最大4K画質の撮影に対応する。

写真:テスト運用を行う様子、飛行するドローン
新機種「Rangle6」もテスト運用を開始(地下ピット)