2022年5月9日、ヘキサメディアは、2021年8月より気象庁が行う「無人航空機による火山噴火時等における火口周辺調査」の委託を受け、ドローンを用いて火山調査を実施したことを発表した。
⽕⼭活動の推移を的確に⾒極めるため、上空から⽕⼝内やその周辺を可視画像(静止画・動画)・熱赤外画像(静止画)で撮影し、⽕⼭の噴出状態や地熱域の状況を把握することが目的。調査対象は浅間山、阿蘇山、薩摩硫黄島、口永良部島。
噴火等の火山活動活発化時にもドローンによる調査を行うことを想定し、山麓の入山規制の範囲外に離発着場所を設けて長距離の観測飛行を行った。
標高2,568mの浅間山では、最大飛行距離 片道約4,500m、離発着場所からの最大高度差 約1,700mの飛行を実施。また、太陽光が活火山の地表面温度に影響するため夜間に観測を行った。
地形追従の自動航行では、GCS(機体状況や飛行運航管理ができるアプリケーションソフトウェア)「UgCS」を活用して三次元で飛行ルートのプランニングを行った。夜間に実施した対地高度を一定にする必要がある熱赤外画像の撮影では、飛行高度や距離のシミュレーション、バッテリーマネージメントにおいて高度な運用を実現した。
同社は2022年度以降もさまざまな火山調査を予定しており、地形やネットワーク環境など困難な状況となることが多い火山調査において、迅速な情報収集や遭難捜索等減災に貢献できるドローン運用を目指すとしている。