2021年4月20日、シー・エフ・デー販売はNTTドコモと共に、水中ドローン「FIFISH V6 PLUS」と第5世代 移動通信方式(以下5G)による大容量・低遅延通信を活用したデモンストレーションを実施したと発表した。水中ドローンが撮影する海中の高画質な映像を、5Gの大容量通信で遠隔地にいるユーザーのアプリケーションへ伝送する試みである。

 今回のデモンストレーションは養殖場にて行われた。養殖場では海中に含まれる酸素濃度や栄養量などを生育に適した状態に保つ必要があり、無給餌養殖では付着生物や海藻が生育を阻害する要因となるため除去作業が欠かせない。しかし、潜水士による確認や生産物を引き上げての確認は費用、労力、安全面で課題があり、水中ドローンを活用することで効率的・安全に状況確認が可能になると考えられる。

  デモンストレーションでは、NTTドコモの5Gネットワークに接続した水中ドローンをオペレーターが遠隔操作して海中の映像を伝送。生産物の生育状況確認を高画質・リアルタイムに確認することができた。

 水中ドローン5G遠隔操作を活用することで、養殖状況の監視のほか、生産効率の高い養殖場所の選定や遠隔地から現地のサポートが可能となる。
 現在、水産業界では情報通信技術(ICT)を活用して海中の状態把握を実現し、労働者の負担を削減することが期待されており、同社もこの取り組みに積極的に参加し、水中ドローンを通じて水産業界に貢献していくとしている。

使用機体「FIFISH V6 PLUS」

 対象物との距離をロックするソナー、高精度ARレーザースケーラーを搭載する産業用水中ドローン。さまざまなオプションパーツも搭載可能。