2019年10月4日、エアロセンスと当別町は、経済産業省 北海道経済産業局の協力のもと、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代人工知能・ロボット中核技術開発」のプロジェクトとして、小型無人航空機(以下、ドローン)を用いた緊急医療用品搬送の実証実験を、2019年10月3日(木)当別町内において実施したことを発表した。

 実証実験では、携帯電話等の上空利用に係る実用化試験局の免許を取得した、ソフトバンクの携帯電話網を利用し、ドローンからの映像及び運行制御をセルラー通信で行う、目視外飛行の搬送を実現した。官民共同によるドローンプロジェクトの実施は、道内では初めての試みとなる。

目的及び背景

・日本では現在、山間部及び離島エリアで活発にドローンが利用されようとしており、全国に先駆けて人口減少・少子 高齢化が進む北海道においても、新たな物流手段としてドローンに対する期待が年々高まりつつある。

・同プロジェクトは、北海道内におけるドローン利活用に向けた活動を促進することを目的に、「当別町における大規模災害時の対応強化」をテーマに、ドローンによる緊急医療用品搬送の実証実験を実施したものである。

実証実験の概要と様子

日 時:2019年10月3日(木)10:00〜11:30
実施主体:エアロセンス、当別町
協 力:北海道医療大学、株式会社セコマ、ソフトバンク株式会社
実施場所:北海道医療大学〜当別川河川敷(往復距離 約20km)
機体情報:エアロセンス製「AS-MC03-T(BOX)」

使用したドローン機体・緊急医療品

実施内容

・大規模災害時、避難場所までの道路が寸断された事態を想定し、緊急医療用品(提供:北海道医療大学)と 軽食(提供:株式会社セコマ)の、合計1kg程度を積載したドローンを北海道医療大学から避難場所(当別川河川敷)へ向け発進

・避難場所(当別川河川敷)に到着後、避難住民は緊急医療用品・軽食を積み下ろすと共に、避難場所の現在情報を入力したスマートフォンを積載し、北海道医療大学へ向けて再飛行

・北海道医療大学にドローンが到着後、避難場所から搬送されてきたスマートフォンに入力されている情報を基に、当別町長が災害時対応を指示

左:チューニング状況 右:北海道医療大学出発
左:緊急医療用品搬送 右:避難場所着陸時
左:スマートフォン積載 右:到着・災害状況確認