2024年10月22日、Pudu Robotics Japan(以下、PUDU)は、同社の配送ロボット「SwiftBot」と清掃ロボット「CC1」が、Octa Robotics(以下、Octa)のロボット・建物設備連携インターフェースサービス「LCI」に対応したことを発表した。

 2024年9月に連携テストを行い、製品がエレベーターと連動し、呼び出し、乗車、降車を滞りなく行えることを確認。これにより、SwiftBotとCC1は、三菱電機ビルソリューションズ、東芝エレベータ、日立ビルシステムなど多くのエレベーターとの連携が可能になった。

LCIとの連携テスト

 ロボットがエレベーターを介してフロア間を移動するには、エレベーターの制御システムとの連携が必要になる。今回のテストは、ロボット・建物設備連携インターフェースサービスLCIが、実際の顧客のエレベーター使用シーンにおいても、PUDU製品の制御システムと連携し、問題なく動作するかを確認することを目的に実施した。

 LCIは、ロボット・設備間連携に特化したマルチベンダー型のインターフェースサービスで、ロボットと設備(エレベーター、自動ドア、セキュリティ)の連携が可能となり、ロボットが建物内を自由に移動できるようになる。

【LCIの主な機能】

・エレベーター連携
 ロボットからのリクエストに応じてエレベーターの呼び出しや行先階登録を行う。ロボットは地震時管制運転中かどうかや、現在の階、戸の開閉情報を知ることができる。

・自動ドア連携
 ロボットがセキュリティーゲートや自動ドアを通過する際に、ロボットのための入退室管理システムとして働き、許可されたロボットからの要求に従って、ゲートの開放や扉の解錠を行う。ロボットは、現在のドアの開閉情報を知ることができるため、ドアを通過することが可能。

システムの概要図

テストの概要

【準備段階】
 2024年9月2日にOctaのシミュレーターで事前に制御テストを実施し成功。

【現場テスト】
 2024年9月3日に都内オフィスビルで実際の制御テストを実施。

 各ステップで、指定の呼び出しポイントや乗車・待機ポイントでの動作を行い、エレベーターの呼び出しや乗車、降車を適切に実行。第3者がエレベーターを同時に利用する場合も、ロボットの呼び出し、乗降を適切に行うことを確認した。

エレベーターを待つSwiftBot
エレベーターに乗り込むCC1

 ロボットとエレベーターが連携することで、1台のロボットを複数フロアで使用できるようになり、導入事業者のROI(投資利益率)向上が期待される。

「SwiftBot」製品概要

 障害物回避や歩行者への自律的な道譲りなどの機能を備えた商用配送ロボット。

写真:SwiftBotの外観

・センシング技術を包括的に活用した全方向検知機能。
・対面、並走する歩行者をいち早く検知し、自ら適切な方向へ道を譲る。
・衛生に配慮したドア付き。足踏みを合図に自動開閉する。
・自動で充電ポートまで移動。
・専用アプリを使用することでいつでも呼び出しが可能。

「CC1」製品概要

 1台4役のインテリジェント商用清掃ロボット。スイープ、床洗浄、吸引、乾拭きの機能を1台に集約している。

写真:CC1の外観

・屋内の多様な材質・硬度の床に適合。
・清掃中に電力が低下しても清掃の進捗状況を記憶し、フル充電後に前回終了時のポジションから再開。
・専用のワークステーションで自動給水・排水、自動充電。
・マルチフュージョンセンサーを備え、どの角度で障害物に遭遇してもすぐに停止して離れることが可能。
・各ユニットの作業状態を収集・要約し、清掃レポートを自動生成する。