Five Star Groupは、2022年12月より開始される無人航空機操縦の国家資格「一等無人航空機操縦士」の取得を目指す上級者を対象に、各分野の専門家を招いて学科試験科目の内容と背景を解説する集中講座を2022年12月10日(土)~11日(日)に開催する。

 国家資格の一等ライセンス取得を目指す操縦経験者や、登録講習機関として一等ライセンスの内容を教える予定のスクール講師を対象に、新制度で重要視される安全運航管理の専門家や航空工学・電波・気象・法規の専門家が、学科試験科目の要点を解説する。

 今後、無人航空機の利活用は大幅に拡大し、有人航空機と同様にさまざまな要因が絡み合う環境で飛行するため、複合的な判断能力が求められる。国土交通省の「無人航空機の飛行の安全に関する教則」では、「安全な運航のための意思決定体制(CRM等の理解)」など、有人航空機で用いられている安全管理の知識・スキルの学習が必須となっている。

 CRM(クルー・リソース・マネジメント)は、有人航空機で事故防止のために役立てられている安全管理スキルで、世界各国の航空会社で航空機運航に携わる者に学習・訓練が義務付けられている。今回の集中講座では、無人航空機操縦者においてCRMスキルをどのように習得し訓練を行っていくことができるかについても解説するとしている。

開催の背景

 無人航空機においては操縦技術や撮影技術といった個人のテクニカルスキルを重視する傾向にあるが、次世代モビリティによる輸送・配送など運航目的での飛行が主流となる社会が想定されるなか、チームやシステムによって安全に運航を行うために必要なのは、状況認識・意思決定・コミュニケーション等のノンテクニカルスキルとなる。ドローンにおけるノンテクニカルスキルを教えているスクールはまだあまりないが、一等ライセンス登録講習機関においてはCRMの理解等の講義を行うことが必須となった。

 同社が運営するドローンアカデミーでは、CRMスキルを習得する専門コースを設け、人材育成に取り組んできた。また一等ライセンスの学科試験科目は、飛行性能やリスク評価に関することなど航空機の飛行・運航に関わる高度な内容が想定されることから、今回の集中講座の開催に至ったという。

開催日時・概要

開催日時 :2022年12月10日(土)〜11日(日) 9:00~19:00
開催場所 :ちよだプラットフォームスクウェア4階 401会議室(東京都千代田区神田錦町3-21)
※COVID-19等による影響で日程変更やオンライン開催などの場合がある。

内容 :「一等無人航空機操縦士」学科試験に必要となる航空工学・電波・気象・法規・安全管理に関する学習の要点を各分野の専門家が解説する。「無人航空機の飛行の安全に関する教則」(国土交通省)の背景となる有人航空機運航に関する理解を深める。

対象 :国家資格(一等)取得、キャリア向上、人材育成に取り組みたい個人・団体。操縦業務・指導経験者などの上級者を対象とする。

受講料 :29万7000円(税込)(2日間)
申込期間 : 11月21日(月)9:00 ~ 12月6日(火)15:00

▼航空分野の専門家が解説する国家資格「一等無人航空機操縦士」集中講座(先着40名)
https://nexairs-solution.com/first_license/

プログラム(敬称略)

1日目:12月10日(土)

開会挨拶 :大原 大(Five Star Group代表取締役、ボーイング777操縦士)
1. 航空機運航における安全管理:クルー・リソース・マネジメント(CRM)の必要性
石原孝治(元国土交通省航空局 首席航空従事者試験官)
2. 無人航空機と航空気象
高森 美枝(ウェザーニューズ 航空気象事業部)
3. 無人航空機領域における法規と運用
黒沢 怜央(academic works 行政書士事務所 代表行政書士)

2日目:12月11日(日)

4. 無人航空機の航空工学:飛行原理と飛行性能
田村 博(静岡理工科大学 理工学部 機械工学科 非常勤講師)
5. 無人航空機の機体の特徴・保安・運航体制
佐藤 彰(静岡理工科大学 理工学部 機械工学科⻑、日本産業用無人航空機工業会 顧問)
6. 無人航空機と電波
戶澤 洋二(日本ドローン無線協会 会⻑)
閉会挨拶 :山村 寛(DRONE CONCIERGE CAPTAIN330 代表)
※プログラム・講師は変更になる場合がある。