2021年9月10日、イームズロボティクスは、過去に販売された機種やリモートID未搭載の他メーカードローン向けにリモートID「外付けモデル」を販売すると発表した。2021年10月より販売を開始し、出荷は2022年3月を予定している。価格はオープン価格。

 リモートID(送信機)はBluetooth 5.0を使用。充電式となっており、充電時間は1時間。最大連続運用時間は8時間。小型(重量40g以下を予定)、防水のため他機種(他メーカー品)にも搭載が可能。

開発中のリモートID送信機

 2021年6月4日に国会で可決された航空法改正に伴い、2022年6月から出荷されるドローンにはリモートIDの登録が義務付けられている。同社では2022年6月以降に販売する製品すべてに「リモートID」を装着する。

 リモートIDとは、所有者を把握できるよう機体に応じて付与される登録番号(ID)を遠隔地からでも識別できるように、日本国内で運用するドローン本体に取り付ける装置のことを指す。いわば、自動車のナンバープレートのようなものにあたる。

 自動車のナンバープレートから持ち主を特定できるように、リモートIDもドローンが誰のものなのかという情報を含む。しかし、ドローンの飛行中はプレートを読み取ることができないため、スマホ向け専用アプリや受信機を使ってIDを読み取る仕組みだ。

 IDを確認するには、専用の受信機が必要となる。ドローンからはBluetoothでID情報が発信され、地上の受信機で受信する。受信機はUSBケーブル、もしくはLTEなどにつなぎ、タブレットなどのキャプチャ機器に電装する形で使用する。

リモートIDの仕組み

 受信機は主に、航空局員や重要施設の管理者、警察関係者などに販売(一般販売は行わない)。重要施設などに侵入した不審なドローンを発見するときに役立てることができる。

 ID情報は見通しのよい環境であれば、最大1,000mまで電波を送信可能。遠隔地からも飛行中のドローン情報を把握することができる。

リモートIDで不審ドローンを検知

 リモートIDの登録には国土交通省への届け出が必要となる。届け出は、ドローン所有者(ユーザー)がスマートフォンから専用のアプリをダウンロードして、登録システムに登録申請を行い、登録システムから登録完了の通知とともに「登録記号(ID)」が発番される。

 ユーザーは登録されたIDを専用アプリからドローンに書き込み、リモートIDの登録は完了となる。

リモートID登録の仕方