2020年7月30日、建設コンサルタントの大日本コンサルタントと、ドローンサービス事業者のFLIGHTSは、業務提携に係る覚書を締結したことを発表した。

業務提携の目的

 大日本コンサルタントとFLIGHTSは、ドローン技術を社会実装する事業において相互の保有技術・人財を活かし、補完関係に基づき、技術力の向上および相互の事業の発展・拡大を図る。

業務提携の範囲

1. インフラ点検用ドローン「マルコ」(機体開発:川田テクノロジーズ)に関する講習会開催、点検業務の実施、画像処理、業務のコンサルタントにおける業務提携
2. ドローン利用に関連した建設コンサルタント業務における提携
3. ドローン技術社会実装コンソーシアムにおける活動
4. その他別途合意する事項

インフラ点検用ドローン「マルコ」

提携に至った背景

 両社は橋梁点検での活用を目的としたドローン「マルコ」の社会実装を進めていくために、「ドローンを利用した橋梁点検」に着目した教育プログラムの作成および講習会の開催と、「マルコ」操縦者の操縦技術認定講習会の共催で、協業を開始した。今後、ドローンを利用した橋梁点検が広く実施される状況に対応するため、パイロットを派遣した点検業務の実施、ドローンにより取得した高解像度の画像の合成処理や画像処理、さらに外部からの点検業務依頼に対する点検計画への協力と業務全体のコンサルティングの実施などが必要との判断から、さらに幅広く業務提携を進めることとした。

 また、建設コンサルタント業務の領域では、災害時の空撮や測量業務で利用され始めているほか、橋梁をはじめとするインフラ構造物点検分野、様々なセンサーデバイスによる調査分野など、ドローンの活用が期待される場面が多数あると想定している。それらへの対応として、建設コンサルタントからの要望に応える、ドローン技術の活用方法を提案するなど、相互に協力することが重要と考えているという。両社が持つ技術、ノウハウを共有することでドローン利用を進めていく。

 これらの業務提携とともにドローン技術を社会に広めていくためには、行政への働きかけや、コンサルタント業界・ドローン業界の相互理解などが不可欠である。昨年11月に設立の「一般社団法人ドローン技術社会実装コンソーシアム」に両社は参画し、その活動を通して産業分野でのドローンの活用拡大を目指していく、としている。