アメリカの調査会社であるNavigant Research社は2017年8月17日(現地時間)、ドローンなどの無人機に向けた蓄電池パックの市場予測を発表した。この予測ではドローン(陸上を走行するものや、水上を移動するもの、水中を移動するものも含む)が利用する蓄電池パックの市場規模を分析している。

 今回の予測によると無人機向け蓄電池パックの市場は、2026年までに売り上げにして年間2億2500万ドル(247億5000万円:1ドル=110円で換算)まで成長するという。顧客の手に渡る蓄電池の蓄電容量を合計すると、年間で727.9MWhになるとしている。

 現在のところ、無人機の電源となっているのはほとんどの場合リチウムイオン蓄電池だ。しかし、2026年までにまったく新しい方式の高性能な蓄電池が現れる可能性もある。この点についてNavigant Research社のアナリストであるIan McClenny氏は「無人機に新しい技術を利用した部品を取り入れるとき、無人機の運用に関係する人たちは、すぐに使えること、簡単に使えること、安全であること、そして安価であることを取り入れる条件として考える。リチウムイオン蓄電池を無人機で使用するようになったのも、近年の価格下落があったからだ」としている。

 Navigant Research社が同日に発刊した調査報告書「Advanced Batteries for Unmanned Vehicles」では、各種無人機の主な用途などを分析し、無人機向け蓄電池パックに必要となる性能水準の推移などを地域別、無人機の種類別に予測している。