ハイブリッドドローンとは、主にガソリンエンジンとバッテリーなど、複数の動力源を搭載したドローンを指す。一般的なドローンよりも低燃費で長時間飛行に適したエネルギー複合型ドローンのことを言う。

 一般的なドローンは手軽に導入できる反面、バッテリーによる電気を動力源とするため、飛行時間が限られてしまうという課題がある。

(出所:せりぽよが資料をもとに図表を制作)

 ハイブリッドドローンはこれらの課題を解決するシステムとして農薬散布や測量、物資運搬などで利用されている。

仕組みと構造

 ハイブリッドドローンに採用されるガソリンエンジンは、2ストロークまたは4ストロークで50cc前後の小型なものが用いられることが多い。資材運搬や荷揚げなどに使用される大型のドローンでは、1000cc前後のオートバイ用エンジンを搭載するものなどもある。ガソリンエンジンは、直接プロペラの動力源とするものではなく、バッテリーのダイナモとして使用され、飛行中にバッテリー容量が低下した時に稼働し、充電を行うといった仕組みだ。ガソリンエンジンは長時間飛行が可能となる一方で、定期的なメンテナンスが必要なうえ、50cc以下の小型エンジンなどは回転数が高く、エンジン部品の消耗が激しいといった課題もある。また、重量物となるため、機体のレイアウト設計などに工夫が必要とされる。