ドローンの操縦に用いられるプロポは、ドローンの前後や上下左右への移動を遠隔操作するコントローラーのことを指す。プロポの正式名称は、プロポーショナルコントローラー。

(出所:せりぽよが資料を元に図表を制作)

 プロポは左右2つのスティックを搭載しており、操縦者の好みや熟練度に合わせて、コマンドの割り振りが異なる複数のモードを選択できる。モード1・モード2・モード3・モード4の操縦モードがある。なお、各操作はスロットル・エレベーター・ラダー・エルロンがあり、モードによりスロットルとエレベーターの配置が異なることが多い。

(出所:せりぽよが資料を元に図表を制作)

 スティック操作は、プロポから信号を電波で発信し、ドローンが受信することでドローンの挙動を制御する仕組みだ。このため、ドローンの機体は受信機、プロポは送信機と呼ばれることもある。指示を発信する際の電波は2.4GHz帯域が使われることが多い。海外製品には、2.4GHz帯域よりも通信距離が長い5.8GHz帯域も選択可能なドローンもあるが、日本で運用するためには、アマチュア無線の資格などが必要となる。

 他のプロポも同じ周波数帯を使用することが多いため、周囲に他の機体を操縦しているプロポが存在する場合、電波が入り乱れ適切に操縦できない混信という状態に陥りやすい。一定の機種では、混信を避けるために特定の送信機・受信機のみをペアリングするバインド機能を採用していることもある。

 プロポを使用する際はスマートフォンやタブレットと連動させ、各デバイスにインストールしたアプリを介してドローンの設定、操作を行えるものがある。最初からプロポにアプリケーションやモニターが搭載されているものも少なくはない。