2024年10月8日、FLIGHTSと大日本ダイヤコンサルタントは、ドローン橋梁点検ソフトウェア群「FLIGHTS CONTROL」の新機能として、変断面コンクリート箱桁下面に対する自動飛行撮影の実用化が完了したことを発表した。複数回の機能試験を経て実際の橋梁で安定的に機能すること確認しており、今年度から実現場で本機能を用いた点検サービスを提供している。
FLIGHTS CONTROLを用いた点検技術は、精度管理の確実性を重視するため、これまでコンクリート製の壁状構造物に適用を限定して開発や機能の拡充を図ってきた。
通常の橋梁点検車では近接目視が困難な変断面コンクリート箱桁下面への適用ニーズは高いものの、GNSS利用が難しい桁下で確実な精度管理を行いながら自動飛行撮影を実施することは技術的に困難であった。
今回のアップデートにより、変断面コンクリート箱桁下面に対して国土交通省「点検支援技術性能カタログ(橋梁・トンネル)」に掲載される画像計測性能を満たすため、別途「技術マニュアル」に規定される精度管理項目(静止撮影、被写体間隔、被写体角度、オーバーラップ率、サイドラップ率)に対応した自動飛行撮影機能を実用化した。
また画像撮影後のオルソモザイク画像作成は、壁状構造物の場合と同様のプロセスで行い、性能カタログに記載される撮影仕様を適用した場合、最小ひびわれ幅0.05mm、幅計測精度(RMS)0.1mm未満のオルソモザイク画像が作成される。
一般的な点検車では近接目視が困難な変断面コンクリート箱桁下面に対して、撮影した写真の品質管理(精度管理)を確実に行いながら自動飛行撮影が可能となった(第三者被害予防措置範囲外)。これにより、桁下面に近接するために従来必要とされていた大型点検車やロープ高所作業の代替としてFLIGHTS CONTROLの適用が可能となり、点検コストの削減が期待される。