2024年4月26日、ヤマハ発動機は、京都の松尾大社において、森林計測サービス「RINTO」の技術を活用し、文化財調査に協力したことを発表した。

 松尾山の森林の地形や、現在は一般参拝者が立ち入れない参道などをレーザー計測し、データを3D化することで信仰の歴史に触れられる機会を創出する取り組み。作成した3D映像は、京都文化博物館で4月27日から開催する特別展「松尾大社展 みやこの西の守護神」で展示する。

 松尾大社は、飛鳥時代から社殿が存在する京都最古といわれる神社の一つ。その信仰は社殿よりさらに古く、松尾山の中腹にある巨岩「磐座(いわくら)」に山霊をまつり、生活の守護神としたのが始まりとされている。しかし、2018年の大型台風の影響で参道に多数の倒木などが発生し、現在は一般参拝客が磐座を見ることはできなくなっている。

 今回、京都文化博物館での松尾大社の特別展開催にあたり、社殿や境内、磐座を含めた松尾山の一部を3D化して展示する企画が持ち上がり、ヤマハ発動機が山林の状況調査等に活用していた森林計測の技術で協力することになった。

 4月17日・18日に、産業用無人ヘリコプターを用いて松尾山の14haを計測。膨大なレーザーを照射することで、樹木だけでなく参道跡や地形が立体的に浮かび上がる。社殿や境内の計測・3D化はエリジオン社が担い、ヤマハ発動機の森林計測データも統合して展示映像を作成した。

京都文化博物館 特別展「松尾大社展 みやこの西の守護神」

開催時期2024年4月27日~6月23日 10:00~18:00(金曜日は19:30まで)
※最終入場はそれぞれ30分前まで
休館日月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日
場所京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)
主催京都府、京都文化博物館、松尾大社、朝日新聞社
入場料一般1,600円、大高生1,000円、中小生500円(前売り券は別価格)
特別展ウェブサイトhttps://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/20240427-0623/