スカイロボットは2017年9月13日、赤外線サーモグラフィカメラ搭載のドローンで山中の野生動物を探索・調査するサービス「SKY ANIMALS」を発表した。10月1日から発売を開始する。

国内では、野生動物が農作物を荒らしたり、人に危害を加えたりする被害が多発しており、農林水産省の2012年の統計によると、被害総額は年間230億円、被害面積は9.7ヘクタールに及ぶと言われている。一方で、害獣ハンターの高齢化も深刻な問題となっている。

SKY ANIMALSでは、ドローンによる空撮で野生動物を撮影し、データを蓄積し、AIが分析することで、野生動物の行動を予測する。ドローンには赤外線サーモグラフィカメラを搭載しており、通常の可視光カメラでは見ることができない動物も発見できるほか、夜間の探査も可能にしている。また、ドローンに爆竹音やサイレンを鳴らす装置を付け、野生動物を発見したら鳴らして退散させることもできる。

「SKY ANIMALS」のサービスイメージ

農作物からの害獣撃退についても、(1)田畑に野生動物が近づくと、ドローンから対象の害獣が苦手な超音波を発して撃退する、(2)カラーボールに野生動物が嫌う“におい液”を封入し、ドローンから発射してマーキングするなどの方法で、野生動物を人里に近づかせない対策手段を検討しているという。におい液封入ボールは2019年を目途に商用化予定だ。

(左)赤外線サーモグラフィーカメラ搭載探索専用ドローン(中)ドローンで対象エリア上空を探索し、撮影する(右)事前調査を行うことで野生生物からうける被害を回避

SKY ANIMALSの価格は個別見積もりで、20万円(税抜)からとなる。