2016年12月15日、エンルートとAce-1はドローンで森林資源を調査するサービスを開始した。レーザー測量機器を搭載したドローンを利用することで、人手による調査よりも精度の高いデータを短時間で得られる。

 レーザー測量機器を搭載した専用ドローンは、エンルートとAce-1が共同で開発した。このドローンを使って得たデータから、森林資源の詳細なデータを解析する技術を開発したのは、信州大学山岳科学研究所の加藤正人教授だ。この解析技術については特許出願を済ませたという。

レーザー測量機器を搭載したドローン。エンルートとAce-1が共同で開発した

 サービス提供開始前の実証実験では、従来4人がかりで4万~5万平方メートルの範囲を探索して取得していたデータを、ドローンを1~2回飛行させるだけで取得できたという。人手による作業では2日間かかっていたが、ドローンによる調査は10~30分で済み、調査時間を劇的に短縮できた。ドローンは事前に設定した航路に従って飛行するので、ドローンを操作する必要もない。

レーザー測量の結果を示す画像

 従来のレーザー測量は、人が運転する小型機にレーザー測量機を取り付け、比較的高い位置からレーザーを照射してデータを取得していた。これに比べてドローンによるレーザー測量では、地形に沿うような低空飛行でデータを取得するので、より精度の高いデータを得られるという。そのデータの精度は約5cm。樹木1本単位で森林資源を解析できるので、樹木の伐採計画や資源量算出にも応用できる。

森林資源を解析した結果を示す画像

 このサービスはAce-1が提供する、エンルートは専用機体の開発や、衝突回避機能の開発などを進めて、このサービスを支援するとしている。