ブイキューブロボティクス・ジャパンは2016年10月11日、全自動飛行を可能にしたドローン「DRONEBOX」の提供を始めると発表した。詳細は検討中だが、提供開始は2017年の1月~3月の間になる予定だ。提供形態はドローン本体にメンテナンスサービスとウェブ会議システムの利用アカウントをセットにしてレンタル予定だ。月額レンタル料金はまだ決定していないが、「50万円は超えそう」とのこと。
DRONEBOXはシンガポールのH3 Dynamics社が開発したもので、現在、本格的に供給を始めるために生産中だという。ブイキューブロボティクス・ジャパンでは、全自動で飛行できるという特徴を生かして、ドローンを操縦するオペレーターも踏み入れることができない地点での運用などを考えている。例えば、自然災害時の状況視認や工場の巡回、設備の点検に需要があると考えている。

DRONEBOX。格納用ボックスを開けて、離陸準備をしたところ(出典:ブイキューブロボティクス・ジャパン)

DRONEBOXは、ドローンと、それを格納するボックスがセットになっている。使用しないときはドローンをボックス内に格納しておくことができる。また、ボックスに格納している間にドローンを充電することや、ドローンが収集してきたデータをボックスに渡すこともできる。このボックスには太陽光発電パネルが組み込んであり、このパネルが発生する電力でドローンを充電することも可能だ(商用電源からの充電も可能)。

ドローンの飛行ルートを設定するには「Skywatch」というソフトウェアを使う。飛行ルートを設定するだけでなく、指定した場所で写真や動画を撮るように設定可能だ。撮影した写真や動画は、ドローンがボックスに戻った後に、ボックスを経由してクラウドに転送する。アップロードされた画像データはウェブブラウザで見ることができる。

現時点ではDRONEBOXのドローンは充電池を電源にしており、連続で45分間飛行できる。開発元のH3 Dynamics社は、燃料電池を電源として利用して飛行時間を3~4時間に延ばす計画を立てている。もともとH3 Dynamics社は軍用規格の充電池開発を手掛けており、その技術を応用する考えだ。