2016年11月11日、ドローン・ジャパンとJapan DronesはArduPilotテクノロジー(アルデュパイロット)の普及を目的とする“APTJ”(ArduPilotTeamJapan)の立ち上げを発表した。

ArduPilotとは世界で最も使用されているオープンソースのドローンシステム。
Ardupilotテクノロジーを活用することにより、機体制御、センシングデバイスの追加、飛行ログ解析ができ、企業がドローンを自社製品・サービスの一部として取り入れるためのカスタマイズができるようになる。また、このArdupilotは、マルチコプター型、シングルローター型、固定翼型ドローンといった飛行する機体はもちろんのこと、地上を走行するローバー型や水上や水中ドローンへの利用も可能だ。

現在、ドローンを活用したビジネスが、土木建築、インフラ点検、農業などさまざまな分野で活用され始めている。各分野ではソリューションを作り出すためのソフトウェア開発技術が不可欠だが、国内にはドローンのオープンソフトウェアエンジニアが不足している。そのような課題の解決を目指して、JapanDronesとドローン・ジャパンはArdupilotテクノロジーの日本での普及促進と世界への発信を目的とした、APTJプロジェクトを立ち上げた。

日本のArduPilotエンジニアを養成

ドローンジャパン株式会社の春原久徳氏、勝俣喜一朗氏、JapanDrones株式会社のランディ・マッケィ氏と、養成塾第1期優秀修了者の方々

APTJプロジェクトの発表と併せて、「ドローンソフトウェアエンジニア養成塾第1期生」の成果発表を行った。ドローンソフトウェアエンジニア養成塾とは、Ardupilot(アルジュパイロット)開発者の養成講座である。なお2017年3月25日から、「第三期ドローンソフトウェアエンジニア養成塾」を開始する予定だ。成果発表の内容は以下の通り。

養成塾第1期修了エンジニアにより開発された技術
技術名エンジニア
AI-gamo-Droneの制作(アイガモドローン)海津裕
VTOL機の制作小宮光裕
S1000(DJI)への設定小宮光裕
Bluetooth通信の追加中島幸一
LeapMotion機能追加松浦伸悟
LeddarOne機能追加松浦伸悟
新FlightMode(spiral Mode)山口達也
新FlightMode(Fixed Target)山口達也
LeapMotionというKinectを利用して、ドローンを操作可能に
LeddarOneという地面からの高度を計測できるセンサーを利用可能とした
ホバリング・垂直離着陸可能な固定翼機を制作
DJIのS1000へフライトコントローラーのPixHawkを取り付け、フライト調整を行なった