2025年3月28日、国土交通省は、無人航空機の事業化を促進するため、複数の無人航空機の同時運航を安全に行うためのガイドラインを策定したことを発表した。
同省は、無人航空機を利用する事業に携わる事業者からの意見を踏まえ、操縦者の数より多い複数の無人航空機の同時運航(多数機同時運航)の普及拡大を図るため、2024年10月に事業者、関係省庁等で構成する「多数機同時運航の普及拡大に向けたスタディグループ」を設置。多数機同時運航を安全に行うための要件の検討等を進め、今回、検討結果をとりまとめた「無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン」(第一版)を策定した。
このガイドラインの使用を推奨することで安全を確保した多数機同時運航の普及拡大を図るとともに、新技術の活用も含めた機体数の上限拡大等に向けて今後も随時ガイドライン等の見直しを行う。
無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン(第一版)の概要
【対象】
- レベル3または3.5飛行で実施する1対5(操縦者1人に対して5機)までの運航(※1)
※1 現時点での上限として設定(人間の目による監視が前提)。今後の見直しに当たってAI等の技術の活用も検討。
【各種要件等】
機体 | 自動操縦機能(非常時の操作介入を含む)、機外を監視できるカメラ、フェールセーフ機能の装備 等 |
操縦者 | 緊急時の訓練を受けていること 等 |
運航管理 | 状況把握・判断を容易とする操作・監視画面の配置とすること(ポップアップ機能の導入など)等 |
その他 | 運航リスクの検証と対策例等についても記載 |
▼無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン(第一版)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001879617.pdf