2024年4月12日、千葉県東庄町は、国際ドローン協会と協同で、東庄中学校の一斉下校の際に、通学路をドローンで巡視する実証実験を開始することを発表した。同実証実験は、通学路の見回りを行っている教職員の負担軽減、犯罪への抑止効果を期待して実施する。

見回りを行う教職員

 東庄中学校は町内の中心に位置しており、生徒の9割以上が自転車通学をしている。月曜日と木曜日の一斉下校の際は、教職員が車で通学路周辺を巡回し、安全に帰宅できているか見回りを行っているが、教職員の負担が懸念されていた。

 実証実験では、生徒が一斉下校する時間に合わせてドローン2機を指揮車から操縦し、指定された通学路を巡視する。巡視中は生徒の見守りだけでなく、ドローンに搭載したスピーカーからアナウンスを行う。教職員の車による巡視時間を無くし、負担を軽減することに加え、スピーカーから注意喚起を行えることから犯罪の抑止効果も期待される。

 ドローンによる巡視の様子は、職員室に設置したモニターでリアルタイムに確認できるため、教職員の目による安全確認も継続して行うことができる。教職員は無線でドローンパイロットに指示を出すことも可能。

 同町は、下校時の生徒の安全確保と教職員の負担軽減をドローンにより解決できるよう、今後の運用方法について検討を重ねるとしている。