2024年3月21日、テラドローンは、インドネシアに拠点を置く同社子会社 Terra Drone Indonesia（以下、テラドローン・インドネシア）が、新規事業として肥料散布事業に参入することを発表した。

　また、テラドローン・インドネシアは、パーム油生産大手 Sinar Masのグループ会社であるSMART Tbk（以下、スマート）と、肥料散布事業の新プロジェクトに関する契約に合意。テラドローン・インドネシアが2023年9月に事業買収して開始した農業サービス「Terra Agri（テラ・アグリ）」の一環として、パーム油農園の管理における肥料プロセスのデジタル化と最適化を目指す。

　同プロジェクトでは、カリマンタン島からバンカ島、ブリトゥン島にまたがる6万ヘクタール以上のパーム油農園で1年間にわたり肥料散布を実施し、精度向上を目標とする。

　パーム油農園管理の課題のひとつである人為的ミスによる肥料の不均一な散布を解決するために、ドローンを活用する。プロジェクトで使用するドローンの可搬重量は50kg。マッピング機能を備え、農地の画像をリアルタイムに取得することで、植生密度や地形、生育状況などが把握できる。個々の樹木に正確な量を、樹木全体に均等に施肥する。肥料散布プロセスのムラをなくすことで業務を効率化し、環境への影響を軽減する。

　今後両社は、パーム油農園事業における肥料散布の新しい基準を確立し、農業における技術主導型のソリューションを提供するため、肥料散布プロセスの精度と監視の向上に取り組むとしている。